シャボン玉遊びとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > シャボン玉遊びの意味・解説 

シャボン玉遊び

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/30 08:08 UTC 版)

『Soap Bubbles』
フランス語: Les Bulles de savon
英語: Soap Bubbles
作者 ジャン・シメオン・シャルダン
製作年 1733–34年頃
素材 キャンバス油彩
寸法 61 cm × 63.2 cm (24 in × 24.9 in)
所蔵 メトロポリタン美術館ニューヨーク

シャボン玉遊び』(シャボンだまあそび、: Les Bulles de savon: Soap Bubbles)は、18世紀フランスの画家ジャン・シメオン・シャルダンが1733-34年頃に制作したキャンバス上の油彩画である。ニューヨークメトロポリタン美術館に所蔵されている作品のほかに、後のヴァージョンがワシントン・ナショナル・ギャラリーロサンゼルス・カウンティ美術館に所蔵されている。

概要

秋の陽射しを思わせる明るく澄んだ光の中、窓辺でシャボン玉を吹く青年、そして窓の縁から伸び上がるようにしてそれを見つめる帽子を被った子供が描かれている。窓には、スイカズラの葉が見える[1]

「シャボン玉遊び」のテーマは17世紀以来、フランドルオランダ、フランスの画家たちによって非常に数多く描かれてきた。シャルダンがそれらの先例、特にオランダ絵画に触発されたことは間違いない[2]。事実、オランダ絵画の版画は18世紀のフランスでは幅広く流通していた[3]。「シャボン玉遊び」のテーマは、ヴァニタスの寓意であることも一般に認識されている。しかし、シャルダンの場合、そうした寓意的表現であるよりも、もっと内面的な動機がこの静かで甘美な作品を制作させたとも考えられる。窓辺に顔を覗かせる子供は、シャルダン自身の息子ピエール・ジャンとも想定できる[1]

現存するメトロポリタン美術館、ナショナル・ギャラリー (ワシントン)、ロサンゼルス・カウンティ美術館の3点とも署名はなく、変更や修正を加えた形跡は見られない[4]。実のところシャルダンは、4点の『シャボン玉遊び』を制作したと考えられ[3]、失われた1点は最初のヴァージョンだと考えられる。というのは、1739年にピエール・フィユールがシャルダンの絵画に基づいて制作し、雑誌に掲載された版画『シャボン玉』は、現存する3点と異なっているからである[4]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b カンヴァス世界の大画家 19 シャルダン、1985年刊行、83頁、ISBN 4-12-401909-2
  2. ^ メトロポリタン美術館ガイド、2012年刊行、270頁、ISBN 978-4-904206-20-1
  3. ^ a b ワシントン・ナショナル・ギャラリーの公式サイトにある本作のページ [1] 2022年11月8日閲覧
  4. ^ a b メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年、2021年刊行、142頁、ISBN 978-4-907243-20-3

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  シャボン玉遊びのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「シャボン玉遊び」の関連用語

シャボン玉遊びのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



シャボン玉遊びのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのシャボン玉遊び (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS