二 「葉隠」四十八の精髄
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「葉隠入門」の記事における「二 「葉隠」四十八の精髄」の解説
三島は、『葉隠』を「行動哲学」「恋愛哲学」「生きた哲学」として、三つの側面を持つ哲学書であると捉えている。あくまで主体的かつ、自己を超えるものへ行動の基準を置く『葉隠』の「行動哲学」とは、「一定の条件下に置かれた人間の行動の精髄の根拠をどこに求めるか」ということに尽き、「政治的な理念」に基づくものではない。「恋愛哲学」とは、「エロース(愛、恋)とアガペー(神への愛)を峻別しない」日本人本来の、「恋」と「忠」(献身)が同義となる観念で、「人間の恋のもつとも真実で、もつとも激しいものが、そのまま主君に対する忠義に転化される」というものである。「生きた哲学」とは、「夢の間」である時の流れを「毎日毎日これが最後と思つて生きていくうちには、何ものかが蓄積されて」、自らが役に立つときが来るという根本理念である。その他この項目では、各論として48の側面から、三島による『葉隠』の精髄が語られている。
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