事件の発生とその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/05 18:11 UTC 版)
「バンダールカール事件」の記事における「事件の発生とその後」の解説
10月31日朝、計画実行の日、王妃らは王宮の会食場バンダールカールですべての準備を終えていた。食事には毒が盛られており、もしジャンガが食事に手を付けなければ、バンダールカールに潜んでいる40、50名の兵がバジール・シンハの合図で銃殺する手筈であった。 準備後、ビール・ドワジがジャンガたちを迎えに行った。だが、ジャンガとその弟たちは軍隊を率いてバンダールカールに向かっており、途中で出会ったビール・ドワジはその場で銃殺された。 ビール・ドワジの殺害後、ジャンガは王宮のバサンタプル宮殿でラジェンドラ王に謁見し、陰謀のすべてを暴露した。そして、王と王太子に敵対する勢力の討伐命令を受け、バンダールカールへと向かった。 ジャンガらはバンダールカールに直ちにその制圧に取り掛かった。降伏した者は捕らえたが、降伏しなかったバスネット家の約15名はことごとく銃殺され、混乱の中でバジール・シンハは逃げた。こうして、暗殺計画は失敗に終わり、事件は終結した。 事件後、ジャンガは練兵所で会議を開き、王妃が王太子と首相を殺害しようとした事実を告発し、全会一致で王妃の国外追放を議決、王と王太子の署名を得た。この結果、11月に王妃は自分の息子ラネンドラ、ビレンドラとともにヴァーラーナシーへと向かい、ラジェンドラ王も2、3ヶ月の予定で王太子に全権を与える命令を出してともに出国した。 ヴァーラーナシー到着後、ラジェンドラ王は亡命していたファッテ・ジャンガの弟グル・プラサード・シャハ、ランガ・ナート・パウデル、ジャガット・バム・パンデらと謁見し、彼らは王に挙兵を進言し、王は挙兵した。だが、ジャンガはラジェンドラを廃位してスレンドラを新王とし、軍を送ってこれを打ち負かし、ラジェンドラを捕らえてバクタプルに幽閉した。 かくして、ジャンガは自分の意のままになるスレンドラ王を擁立し、完全に全権を掌握した独裁者となり、王に等しい存在となった。
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