乳幼児の勃起と先天性勃起障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 14:48 UTC 版)
「勃起」の記事における「乳幼児の勃起と先天性勃起障害」の解説
勃起は胎児期からみられる現象であり、おむつ替えや入浴などの際に乳幼児の陰茎が勃起するのは異常なことではない。乳幼児の勃起は手が触れたり、着衣を脱ぐことで冷たい空気に触れるなどの物理的刺激に対する反射か夜間陰茎勃起現象によるものであって、性的興奮によるものではないとされる。 逆に、その男児の勃起した状態を親や保育者が一度も見たことがないという場合は、陰茎や周辺の神経系の先天性障害による勃起障害(器質性勃起障害)が疑われる。さらに、射精反射の機能に先天的に障害をもつ場合もあり、ともに治療しなければ、思春期以降マスターベーションや性交など、男性としての通常の性行動の実現に障害となる。 特に射精反射の障害は、幼児期に一時的にテストステロンのレベルが上がる5歳頃までに治療を開始しなければ治療は困難とされる。治療の効果や本人の精神的負担を考慮すれば、小学校入学前までには治療を完了しておくことが望ましい。 勃起はするが射精反射に障害を有している者もおり、思春期以降まで見過ごされることも多い。 なお乳幼児であっても射精反射の機能は有しており、陰茎への性的刺激により勃起から性的絶頂を迎え、ドライオーガズム(精液の射出を伴わない性的絶頂)により陰茎や会陰部が律動するのが通常である。
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