九州鉄道への吸収合併
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 15:44 UTC 版)
「三井電気軌道」の記事における「九州鉄道への吸収合併」の解説
1924年4月12日、九州鉄道が後の西鉄天神大牟田線の一部にあたる福岡 - 久留米間を開通させた。このとき、九州鉄道線の宮ノ陣 - 久留米間にて三井電気軌道の路線との平面交差が生じた。交差地点には連動装置が設置されたものの、九州鉄道では両路線の連絡をより円滑にするには合併が望ましいと判断。これが理由の一つとなって1924年6月30日付(7月10日付合併登記)で九州鉄道は三井電気軌道を合併した。 鉄道輸送上の理由以外にも、三井電気軌道が三井郡を中心に展開する電気事業関連の事柄も合併の理由となった。その一つは、九州鉄道が不動産事業の展開を目指していた地域に三井電気軌道の供給区域があり、不動産業と電気事業の統一的運営が沿線開発の上で重要と考えたことによる。さらにもう一つ、三井電気軌道が1920年2月に九州水力電気と受電契約を締結したため、同社と競合会社でなおかつ九州鉄道の親会社である東邦電力(旧・九州電灯鉄道、元々三井電気軌道への電力供給を担当)が競合会社の割り込み阻止を図ったという事情もあった。合併比率は三井電気軌道(合併時資本金200万円)1に対して九州鉄道1.1で、合併の結果九州鉄道の資本金は220万円を加えて870万円となった。
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