主にタイ国における白象の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 02:31 UTC 版)
「白象 (動物)」の記事における「主にタイ国における白象の扱い」の解説
タイにおいてはかなり昔から神聖視されており、タイの王はこれを発見すると大切に飼い、官位と欽錫名が与えられ一般のゾウと区別したという。アユタヤー王朝の王の一人・チャックラパットが白象をかり集め白象王と呼ばれた。後にビルマの王はこの白象を要求し、チャックラパットがこれを頑なに拒んだことは、王の威厳と白象の所有が強く結びついていることを示す非常に興味深い出来事である。 前タイ国王で、戦後上野動物園にゾウを贈ったことで知られるプーミポン王も白象を集め、7頭のゾウの所有者でも知られる。タイの象学によれば3頭の白象を集めれば上出来とされ、7頭もの所有は偉業ということになる。これらの象はプーミポン王の住むチットラダー宮殿で飼われている。 ゾウは古代インドから研究が盛んに行われており、ヒンドゥー教の文献・『マハーバーラタ』にも象学というゾウに関する学問があったということを示す個所がある。この象学はタイにも伝わっておりこれによって、タイではゾウの飼育・品評などが行われた。それによれば白象は全身が白くなくてよく、象を耳、足、鼻の付け根など部分に分け、その部分のうち白い部分の数がある一定数を満たしているときに白象と認められる。こうして白象と認められた象には、4種の属性が与えられる。 現在では、象法という法律がタイにはあり、これによれば白象と認められた象は国王に献上することになっている。国王に白象を献上した飼い主は、王と面会することが出来、多額の報償と名誉が与えられる。このよい例がスリンパックディーという人物の話である。18世紀にチエンプムという男が白象をラーマ1世に献上し、チエンプムは新たにルワン・スリンパックディーという名を王から贈られ(欽錫名)、知事に登用されるまでに寵愛された。そして彼の名の一部を県の名前にしたという(スリン県)。
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