両チームの投手起用について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 21:33 UTC 版)
「10.8決戦」の記事における「両チームの投手起用について」の解説
「斎藤雅樹#10.8決戦」、「桑田真澄#10.8決戦」、および「今中慎二」も参照 当時巨人の「先発三本柱」と称された3人は、前述10月6日の試合で斎藤が先発で6イニング、槙原が0イニングを投げ、残る桑田は5日の試合に先発登板して8イニングを投げていた。このうち斎藤、桑田については後述のように8日の時点で疲労が残っており、巨人の投手起用に注目が集まったが、巨人は「先発三本柱」を槙原 - 斎藤 - 桑田の順で継投させる総力戦で臨んだ。これに対し中日は今中降板後、山本昌ら投手陣の「切り札」を温存する起用法をとった。落合は著書『プロフェッショナル』の中でこれを「意気込みの違い」と評しているが、山本昌は「(控え投手には)源治さんも佐藤もいる(注:佐藤は登板した)」「僕も(ブルペンで投球練習もしたし)投げたくなかったわけじゃありません」と述べている。 なお、中日側から見た巨人の投手起用について、シーズンオフに中日の選手たちの話を聞いた山際淳司は「ドラゴンズ側にとっての問題は、どこで桑田が登板するか、ということだった。ドラゴンズの選手たちにいわせると、抑えの切り札として、桑田が最後にマウンドに上がってくるのがいやだった、という。(中略)点差はともあれ、ゲーム終盤の、集中力を要求される場面で桑田が本来の力を発揮したとき、攻めづらくなる……。」というエピソードを記している。 前述のように斎藤は中1日、桑田は中2日での登板となった。登板を告げられた時の心境について斎藤は「中1日だったし、出番はないと思っていたけど、ブルペンで(中略)コーチが『おい、斎藤』と。思わず聞こえないフリをした」と述べている。桑田は試合前夜、長嶋監督から呼び出され、「しびれるところで、いくぞ」といわれていたという。5日の前回登板時(先発)は、チームの指示で8日に備えるため、完封のかかった9回を回避、降板していた。ただ、桑田は、後日、「(登板の準備は十分であったが、狭いナゴヤ球場等の条件下で)正直にいうと、怖かった。(中略)体は、疲れでバリバリ」と述べている。
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