世界経済への負の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 04:30 UTC 版)
5か国の世界経済への影響力がますます強まる中で、その発展の副作用としての世界経済へのマイナス影響も無視できなくなるとされている。 需要の大幅な増加によるエネルギー不足 中国国内での需要増加による2005年頃からの原油高に象徴されるように、今後さらに他の4か国の成長につれてエネルギーはますます不足していくもの考えられている。そのような事態になれば必然的に世界各国は資源獲得に動き出すことになり、それゆえの新たな国際摩擦を生み出す可能性がある。 環境の悪化 アメリカの政府機関であるエネルギー情報管理局によれば、2025年の二酸化炭素排出量は、2001年から2025年の間の増加率は、ブラジルが3.7%、ロシアが2.3%、インドが3.6%、中国が4.0%で、2025年の時点ではそれぞれ833万トン、2,784万トン、2,152万トン、7,821万トンにまでのぼり、世界の総排出量の約32%を占めるとされている。 金融の混乱 BRICs諸国のうちブラジル、南アフリカ以外の国は管理変動相場制を採用し、外国為替市場管理を行っている。経済規模が拡大し投資や世界貿易における比重が高まる中で、柔軟性を欠いた為替相場は国内金融市場の不安定化や対外不均衡の拡大を招くことになる。また、BRICs諸国の拡大は海外からのポートフォリオ投資をさらに増大させることにつながり、硬直的な為替制度や脆弱な国内金融システムの下で投機の膨張と縮小を引き起こす可能性が高くなる。結果として世界のマネーフローが大きく変わり、世界規模で金融システムが安定性を失い、経済の混乱を招くと指摘されている。
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