世事記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/21 06:19 UTC 版)
黄斎は『世事記』と題された大久保家の金銭出納帳を残している。『世事記』は原本が身延山大学図書館に所蔵され(池原文庫)、形態は横半帳。一年一冊で19年分(21冊)が伝存している。 内容は日付・金額・品目・店名(人名)の四項目で大久保家の支出を記録し、幕末・明治記には記録が詳細化している。内容は多岐にわたるが、特に海産物の記載が詳細で、近世後期から明治期の甲斐における海産物の流通、加工形態や消費の動向など、多様な情報を記している。また、明治20年代には鶏肉や牛肉などの家畜、イノシシ、シカなど野生獣の購入が増えるなど、肉食の習慣が広まっていく食生活の変化も見られる。また、1895年(明治28年)には牛乳の購入が記録されている点も注目される。
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