不正なサイコロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:27 UTC 版)
賭博(主として丁半)で八百長が行われる際には、特定の数字が出る確率を高くし、胴元の勝率が高くなるように細工したサイコロが使われる。これを不正ダイス、またはイカサマサイ、グラ賽などと呼ぶ。重心の偏りによって特定の数字が出る確率を高くする場合が多い。博徒が仕掛けを見破ってサイコロを噛んで割り、中の仕込みを露見させるという、映画などにおける道具立てとしてもよく知られている。 不正には、主に次の2種類の手法が良く知られている。 ローデッド・ダイス(loaded dice) 内部にサイコロ自体の素材より比重の高い金属などを仕込み、重心を偏らせたもの。 シェイヴド・ダイス(shaved dice) 本来立方体であるべきものを、高さだけをわずかに短くすることにより、重心を偏らせたもの。 この他にも、蝋や水銀などを内部に仕込み、重心を自由に操作できるようにしたヴァリアブル・ローデッド・ダイス(variable loaded dice)、サイコロ内部に磁石を、テーブル内部にはコイル等の電磁石を仕込み、電磁石に通電させることで磁石を反応させ、出目を操作できるようにしたマグネット・ダイス(magnet dice)など様々なものが考案されてきた。 水晶・ガラス・プラスチックといった透明な材質を用いたサイコロには、このような仕掛けがないことを示す役割もある。特にカジノでは、透明なプラスチック製のサイコロが用いられる。材質が透明であれば、一部に比重の違う素材を使っても、透かし見た際に屈折率の違いによって向こうが歪んで見えるため、すぐにわかってしまう。
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