不正なコインにより公正な結果を得る方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 00:43 UTC 版)
「公正なコイン」の記事における「不正なコインにより公正な結果を得る方法」の解説
片側が出やすいように加工したコイン(不正なコイン)を使用した場合でも、ゲームのルールを変えることで、そのコインから公正な結果を得ることができる。ジョン・フォン・ノイマンは次の手順を示した。 コインを2回トスする。 2回の結果が一致する場合は、両方の結果を破棄し、最初からやり直す。 2回の結果が一致しない場合は、1回目の結果を採用する。 この方法により結果が公正になる理由は、2回の試行において確率の偏りが変わらず、それぞれの試行が独立しているため、表の後に裏が出る確率と、裏の後に表が出る確率が必ず同じになるからである。2回とも表または裏となった事象を除外することにより、同じ確率を持つ残りの2つの結果のみが残る。この手順は、試行の後に後続の試行の確率の偏りが変わらない場合、つまり、展延性のないコインを使用した場合のみ機能する。また、この手順は、適切に2回ずつトスを行った場合にのみ機能する。例えば、2回目のトスの結果を次のトスのペアの1回目として再利用すると、公平性が損なわれる可能性がある。加えて、片方の面の出る確率が極端に低い(ほとんど確実に(英語版)どちらかの面しか出ない)コインでも、公正な結果は得られない。 この方法は、コイントスの回数を4回に拡張することもできる。つまり、1回目・2回目の結果が一致し、3回目・4回目の結果が一致しなかった場合、1回目のトスの結果を採用する。これは、表表裏裏と裏裏表表の発生する確率が等しいためである。この考え方は2の累乗回に拡張できる。
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