三尾別業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:46 UTC 版)
三尾別業(みおのなりどころ、三尾之別業)は、彦主人王が拠点とした三尾にあったとされる別業。継体天皇の出生地ともされ、近江国高島郡三尾郷(現在の滋賀県高島市の安曇川以南域)と見られるが、具体的な比定地は未詳。 この「三尾」の地について『上宮記』では「弥乎国」と見えるほか、『延喜式』では兵部省条に「三尾駅」が、『和名抄』では高島郡に「三尾郷」が見える。現在も水尾神社や「三尾里」の地名が残ることから、「三尾」とは高島市の鴨川下流域一帯を指す地名とされる。現在、同地には継体天皇出生に関する数々の伝承地が残っている。 水尾神社(北緯35度18分23.67秒 東経135度59分18.13秒 / 北緯35.3065750度 東経135.9883694度 / 35.3065750; 135.9883694 (水尾神社(式内名神大社))) - 式内名神大社。祭神は磐衝別命(三尾氏祖)と振媛。 三重生神社(北緯35度20分38.59秒 東経136度0分33.14秒 / 北緯35.3440528度 東経136.0092056度 / 35.3440528; 136.0092056 (三重生神社(式内社))) - 式内社。祭神は彦主人王と振媛。継体含む3子出産の伝承地。 安産もたれ石(北緯35度20分18.84秒 東経136度0分29.06秒 / 北緯35.3385667度 東経136.0080722度 / 35.3385667; 136.0080722 (安産もたれ石(振媛出産伝承地))) - 振媛出産伝承地。 継体天皇胞衣塚(えなづか)(北緯35度19分19.58秒 東経136度0分57.23秒 / 北緯35.3221056度 東経136.0158972度 / 35.3221056; 136.0158972 (胞衣塚(継体天皇出生伝承地))) - 継体天皇の胎盤の埋納伝承地。6世紀の築造とされる直径約11.5mの円墳で、高島市指定史跡。 そのほか、同地にある田中王塚古墳(彦主人王墓伝承地)と稲荷山古墳は5世紀中頃から6世紀前半の首長墓と見られており、豪族の三尾君(みおのきみ、三尾氏)との関係も指摘される。 水尾神社 胞衣塚 稲荷山古墳
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