一田和樹とは? わかりやすく解説

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一田和樹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/02 05:49 UTC 版)

一田 和樹
いちだ かずき
ペンネーム いちだ かづき
誕生 (1958-11-06) 1958年11月6日(66歳)
日本・東京都
職業 小説家評論家、研究者[1][2]
言語 日本語
国籍 日本
ジャンル サイバーミステリ
ファンタジー
評論[2]
主題 コンピュータセキュリティ
サイバーセキュリティ
代表作 『原発サイバートラップ』
『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』
『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』
『ネット世論操作とデジタル影響工作』
主な受賞歴 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(2010年)
コバルト短編小説新人賞
デビュー作 『檻の中の少女』(2011年)
公式サイト www.ichida-kazuki.com
ウィキポータル 文学
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(いちだ かずき、1958年11月6日)は、日本小説家評論家・研究者[3][2]東京都生まれ。カナダバンクーバー在住[4][5]。新領域安全保障研究所(INODS)メンバー、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員[4][5]

経歴・人物

コンサルタント会社社長、プロバイダ常務取締役などを歴任後、サイバーセキュリティ情報サービス事業を始める[6]。2006年に退任後、札幌市に移住。2010年、『檻の中の少女』で第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞[7]。2011年、同作で作家デビュー。以後、サイバーセキュリティを題材にしたミステリ小説や、ネット世論操作・認知戦に関する評論・解説を執筆している[8][6][9]。2011年にカナダのバンクーバーに移住[10][5]

デビュー前の一年半におよぶ投稿時代に70以上の新人賞に応募した。文學界新人賞小松左京賞創元SF短編賞ダ・ヴィンチ文学賞、ホワイトハート大賞、星新一賞の最終候補に残ったことがある。また、第144回コバルト短編小説新人賞を受賞している(『Cobalt』2010年3月号(集英社)に受賞作が掲載)[6]

また、2千本を超えるツイッター小説の書き手でもある[6]

ショートショートも得意で、小説現代「ショートショートコンテスト」の常連掲載者だった[6]

作品リスト

単行本

サイバーセキュリティコンサルタント君島悟シリーズ
  • 『檻の中の少女』(2011年4月 原書房
  • 『サイバーテロ 漂流少女』(2012年2月 原書房)
  • 『サイバークライム 悪意のファネル』(2013年2月 原書房)
  • 『絶望トレジャー』(2014年11月 原書房)
安部響子シリーズ
  • 『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(2015年5月 集英社
  • 『女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険』(2016年7月 集英社)
  • 『天才ハッカー安部響子と2,048人の犯罪者』(2019年1月 集英社)
式霊の杜シリーズ
「いちだ かづき」名義。
大正地獄浪漫シリーズ
漫画家の江口夏実が装画を手がける。
  • 『大正地獄浪漫』(2018年8月 星海社
  • 『大正地獄浪漫2』(2018年12月 星海社)
  • 『大正地獄浪漫3』(2019年8月 星海社)
  • 『大正地獄浪漫4』(2020年3月 星海社)

その他シリーズ・単刊作品

  • 『キリストゲーム : CIT内閣官房サイバーインテリジェンスチーム』(2012年4月 講談社ノベルス
  • 『もしも遠隔操作で家族が犯罪者に仕立てられたら : ネットが生み出すあたらしい冤罪の物語』(2013年10月 技術評論社
  • 『ノモフォビア』(2014年1月 キリック 電子書籍)
  • 『「電網恢々疎にして漏らさず網界辞典」準備室!1』(2014年2月 技術評論社 電子書籍)[11]
  • 『個人情報ロンダリングツール=パスワードリスト攻撃シミュレータの罠』(2014年3月 技術評論社 電子書籍)
  • 『原発サイバートラップ : リアンクール・ランデブー』(2016年8月、原書房)(2018年8月、集英社文庫)
  • 『サイバー戦争の犬たち』(2016年11月、祥伝社
  • 『御社のデータが流出しています : 吹鳴寺籐子のセキュリティチェック』(2017年6月、早川書房
  • 『ウルトラハッピーディストピアジャパン : 人工知能ハビタのやさしい侵略』(2017年7月、星海社FICTIONS
  • 『公開法廷 : 一億人の陪審員』(2017年10月、原書房)
  • 『内通と破滅と僕の恋人 : 珈琲店ブラックスノウのサイバー事件簿』(2017年11月、集英社)
  • 『義眼堂 : あなたの世界の半分をいただきます』角川書店、2020年2月

雑誌掲載短編

  • 『預り地蔵』(光文社『ジャーロ』2011年夏号)
  • 『サイバー空間はミステリを殺す』(光文社『ジャーロ』54号(2015年6月)) - 『ベスト本格ミステリ2016』(講談社ノベルズ、2016年6月)に再録。

アンソロジー収録

  • 『ショートショートの広場 2』「道路掃除夫」収録、星新一:編、講談社、1989年2月
  • 『ショートショートの花束 4』「おばあちゃんの眼鏡」「死の商人」「魂の存在証明」収録、阿刀田高:編、講談社、2012年4月
  • 『ショートショートの花束 5』「素晴らしい遺産」「最悪の模倣犯」「明るい暮らし」「希望のクーポン」収録、阿刀田高:編、講談社、2013年4月
  • 『ベスト本格ミステリ2016』「サイバー空間はミステリを殺す」収録、本格ミステリ作家クラブ:選・編、講談社、2016年6月
  • 『ゆびさき怪談 : 一四〇字の怖い話』岩城裕明, 藍内友紀, 一田和樹, 井上竜, 織守きょうや, 最東対地, ササクラ, 澤村伊智, 白井智之, 百壁ネロ, 堀井拓馬, 円山まどか, 矢部嵩, ゆずはらとしゆき:著、PHP研究所、2021年7月

漫画原作

  • 『マンガで知るサイバーセキュリティ : オーブンレンジは振り向かない』(白夜書房ハッカージャパン』 2011年1月号 - 2013年1月号)
  • 『ネバーエンディング絶望ランドの夏!』(白夜書房『ハッカージャパン』 2013年5月号 - 2013年11月号)

評論、解説書

  • 『サイバーセキュリティ読本』原書房、2013年7月
  • 『アンダーグラウンドセキュリティ 1』角川書店 電子書籍、2014年3月
  • 『ファミリー・セキュリティ読本 : ネットの危険を正しく知る』原書房、2015年3月
  • 『犯罪「事前」捜査 : 知られざる米国警察当局の技術』一田和樹, 江添佳代子:著、角川新書、2017年8月
  • 『サイバーミステリ宣言!』遊井かなめ、七瀬晶、藤田直哉千澤のり子:共編、KADOKAWA、2016年7月
  • 『サイバーセキュリティ読本 : ネットで破滅しないためのサバイバルガイド 完全版』星海社、2017年5月
  • 『フェイクニュース : 新しい戦略的戦争兵器』角川新書、2018年11月
  • 『新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集』一田和樹, 江添佳代子:著、原書房、2020年3月
  • 『最新!世界の常識検定』集英社、2021年11月
  • 『ウクライナ侵攻と情報戦』扶桑社、2022年7月
  • 『ネット世論操作とデジタル影響工作 : 「見えざる手」を可視化する』一田和樹, 齋藤孝道, 藤村厚夫, 藤代裕之, 笹原和俊, 佐々木孝博, 川口貴久, 岩井博樹:著、原書房、2023年3月
  • 『目にする情報の半分以上が偽・誤情報になる : 情報安全保障の新論点』一田和樹, 石井大智, 黒井文太郎, 岩井博樹, 石川雄介:著、星海社、2025年10月

連載

  • 「デジタル権威主義とネット世論操作」 - ニューズウィーク日本版[12]
  • 「珈琲店マダムシルクのサイバー事件簿」 - 集英社[13]
  • 「工藤伸治のセキュリティ事件簿シリーズ」ScanNetSecurity[2]

ほか

脚注

  1. ^ 一田 和樹氏”. Tokio Cyber Port. 2025年11月2日閲覧。
  2. ^ a b c d サイバーミステリ作家一田和樹作「サイレントクーデター 超限政変:完全版」ScanNetSecurityで配信開始~「B級ハッカー狩り」の謎”. 株式会社イード (2022年5月30日). 2025年11月2日閲覧。
  3. ^ 一田 和樹”. GLOBIS. 2025年11月2日閲覧。
  4. ^ a b MEMBERS”. INODS UNVEIL. 2025年11月2日閲覧。
  5. ^ a b c 「偽情報・誤情報」研究が直面する5つの課題”. ニューズウィーク日本版 (2024年12月29日). 2025年11月2日閲覧。
  6. ^ a b c d e 一田和樹 著者情報”. amazon.co.jp. 2025年11月2日閲覧。
  7. ^ 第3回受賞作発表!!! - 島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞”. こうもり通信. ふくやま文学館 (2010年10月22日). 2022年6月27日閲覧。
  8. ^ 瓜生 聖 (2022年3月11日). “サイバーミステリー作家 一田和樹とサイバーセキュリティの十年(5)2019 - 2021 一田氏の夢がかなわないことを願って | ScanNetSecurity”. ScanNetSecurity. イード. 2022年6月27日閲覧。
  9. ^ 認知戦で狙われているのは誰なのか?──影響工作の本当の標的”. ニューズウィーク日本版 (2025年9月3日). 2025年11月2日閲覧。
  10. ^ 一田 和樹– Author –”. INODS UNVEIL. 2025年11月2日閲覧。
  11. ^ 『電網恢々疎にして漏らさず網界辞典』準備室! 記事一覧”. 技術評論社. 2025年11月2日閲覧。
  12. ^ デジタル権威主義とネット世論操作”. ニューズウィーク日本版. 2025年11月2日閲覧。
  13. ^ サイバーミステリー作家 一田和樹とサイバーセキュリティの十年(4)2016 - 2018「原発サイバートラップ リアンクール・ランデブー」”. ScanNetSecurity (2022年3月6日). 2025年11月2日閲覧。

関連項目

外部リンク




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