一定ピッチ型プロペラ・ブロック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 03:06 UTC 版)
「模型航空機のプロペラ」の記事における「一定ピッチ型プロペラ・ブロック」の解説
一定の厚さの板を、高さがプロペラ半径になる二等辺三角形あるいはパイ型の平面型に切り出した形のブロックがある。この形のブロックを、頂角を中心に螺旋階段状に積み上げた場合、外周を登っても、中心近くを登っても一回りで同じ高さに到達する。階段を削って螺旋型の斜面にしても同様である。 つまり、このようなブロックの中心から先端までのすべての断面の対角線が、ピッチが一定になるようなピッチ角になっている。この対角線を規準線として翼断面を削り出せば、自然に一定ピッチのプロペラ・ブレードになる。このようなプロペラ・ブロックを「一定ピッチ型」、「Xタイプ」、「ビルグリ(人名)型」などと呼ぶ。このように、プロペラ・ブロックは、複雑なピッチ角分布を簡単に削りだせるような形をした、多面体の粗材である。 ピッチ距離の大きさは、ブロックの半径(三角形の高さ)と先端の幅(底辺の長さ)と厚さで決まる。直交する座標軸の縦軸に(ピッチ/2π=ピッチ×0.159)の長さを取り、横軸に当該ブレード断面の半径の長さを取ると、両点を結ぶ線が当該位置のピッチ角になる。ピッチ角を示す線を対角線とする長方形は、当該位置のブロックの断面形となる。一般に、一定ピッチ型プロペラブロックは、平面形が三角形で厚さが一定の板であるから、上述の長方形の高さを先に決めてその場所の幅を求める。 上記の図の長方形断面の高さは、ブレード断面翼型の基準面を示すものであり、実際はその上に厚さのある翼断面が乗る。従って、ブロックの寸法としての高さ(板の厚さ)は、翼断面の厚さに相当する分だけ大きくする。一定の厚さの板で一定ピッチ型プロペラブロックを作ると、平面形は背の高い三角形になり、中心(三角形の頂点)をつなぐとX字型の平面になる。
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