一定の確率変数とは? わかりやすく解説

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一定の確率変数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 15:52 UTC 版)

退化分布」の記事における「一定の確率変数」の解説

確率論における一定の確率変数(constant random variable)とは、起こる事象拘わらずある一定の定数値を取り続け離散確率変数のことを言う。他の値を取ることもあるが、そのような事象が起こる確率ゼロあるようなほとんど確実に一定の確率変数(almost surely constant variable)とは、厳密な意味で異な概念である。一定の、あるいは、ほとんど確実に一定の確率変数は、確率論的枠組みにおいて定数を扱う際に有用となる。 X: Ω → R を、確率空間 (Ω, P) 上で定義される確率変数とする。このとき、X がほとんど確実に一定の確率変数であるとは、 Pr ( X = c ) = 1 {\displaystyle \Pr(X=c)=1} であるような c ∈ R {\displaystyle c\in \mathbb {R} } が存在することを言う。また、X が一定の確率変数であるとは、 X ( ω ) = c , ∀ ω ∈ Ω {\displaystyle X(\omega )=c,\quad \forall \omega \in \Omega } であるような c ∈ R {\displaystyle c\in \mathbb {R} } が存在することを言う。 一定の確率変数は、ほとんど確実に一定の確率変数であるが、その逆は成立しないことに注意されたいなぜならば、ほとんど確実に一定の確率変数 X に対しては、X(γ) ≠ c であるような γ ∈ Ω が存在することもあるからである(しかし、Pr({γ}) = 0 すなわち Pr(X ≠ c) = 0 が必ず成り立つ)。 実践的な場面では、X が一定であるかほとんど確実に一定あるかの違いは重要ではない。なぜならば、X の確率質量関数 f(x) および累積分布関数 F(x) は、いずれの場合でも f ( x ) = { 1 , x = c , 0 , x ≠ c {\displaystyle f(x)={\begin{cases}1,&x=c,\\0,&x\neq c\end{cases}}} および F ( x ) = { 1 , x ≥ c , 0 , x < c {\displaystyle F(x)={\begin{cases}1,&x\geq c,\\0,&x<c\end{cases}}} となるからである。 関数 F(x)階段関数、特にヘヴィサイドの階段関数平行移動である。

※この「一定の確率変数」の解説は、「退化分布」の解説の一部です。
「一定の確率変数」を含む「退化分布」の記事については、「退化分布」の概要を参照ください。

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