ヴィシュヌのアヴァターラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 07:08 UTC 版)
「ヴィシュヌ」の記事における「ヴィシュヌのアヴァターラ」の解説
詳細は「アヴァターラ」および「ダシャーヴァターラ(英語版)」を参照 トリムルティの中で維持という機能を任されるヴィシュヌは、ブラフマーやヴィシュヌよりも強くアヴァターラというコンセプトに関連づけられる。ヴィシュヌのアヴァターラは善に力を与えるため、悪と戦うため、すなわちダルマを修復するために地上に現れる。ヴィシュヌのアヴァターラの持つ役割は『バガヴァッド・ギーター』の一節によく表れている。 実に、ダルマ(正法)が衰え、アダルマ(非法)が栄える時、私は自身を現すのである。善人を救うため、悪人を滅ぼすため、美徳を確立するために、私はユガごとに出現する。 —バガヴァッド・ギーター 上村勝彦訳、(第4章7節、8節) ヴィシュヌのアヴァターラは、典型的な例では悪が勢力を強め宇宙を不均衡に陥れた場合など、宇宙が危機にさらされたときにはいつでも現れるとされている。ヴィシュヌは知覚可能な形を持って現れ、悪をあるいはその源を破壊し、善と悪という宇宙に常に存在し続ける力の均衡を修復する。 ヴィシュヌ派に語られるヴィシュヌのアヴァターラのうち、最もよく知られ、よく信仰されるものはクリシュナ、ラーマ、ナーラーヤナ、ヴァースデーヴァである。これらのアヴァターラは多くの文献に語られ、それぞれの性格、神話を持ち、宗教芸術という形で表現されている。たとえばクリシュナは『マハーバーラタ』ではクリシュナが、『ラーマーヤナ』ではラーマが活躍する。
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