ローレンツ・ローレンツ方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 05:49 UTC 版)
「クラウジウス・モソッティの関係式」の記事における「ローレンツ・ローレンツ方程式」の解説
詳細は「ローレンツ・ローレンツの式」を参照 ローレンツ・ローレンツの式とは、クラウジウス・モソッティの関係式にεr = n2を代入し、誘電率の代わりに屈折率と分極率との関係を表わした下式をいう。 n 2 − 1 n 2 + 2 = N α 3 ε 0 {\displaystyle {\frac {n^{2}-1}{n^{2}+2}}={\frac {N\alpha }{3\varepsilon _{0}}}} クラウジウス・モソッティの方程式と同様、この方程式は均一な固体および液体に対して成り立つ。 大抵の気体については n 2 ≈ 1 {\displaystyle n^{2}\approx 1} がなりたつことから、以下がいえる。 n 2 − 1 ≈ N α ε 0 {\displaystyle n^{2}-1\approx {\frac {N\alpha }{\varepsilon _{0}}}} また、 n 2 − 1 ≈ 2 ( n − 1 ) {\displaystyle {n^{2}-1}\approx 2(n-1)} を用いれば次式を得る。 n − 1 ≈ N α 2 ε 0 {\displaystyle n-1\approx {\frac {N\alpha }{2\varepsilon _{0}}}} この式は、常圧下の気体について適用できる。また、モル屈折率Aを用いれば気体の屈折率nは以下のように書ける。 n ≈ 1 + 3 A p R T {\displaystyle n\approx {\sqrt {1+{\frac {3Ap}{RT}}}}} ここで、p は気体の圧力、Rは気体定数、T絶対温度であり、気体の状態方程式からN⋅NA = p/RTを用いた。また、cをモル濃度とすると、N = c⋅NAが成り立つことも用いている。消衰係数kを取り入れた複素屈折率m = n + ikについては以下の式が成り立つ。 m ≈ 1 + c N A ⋅ α 2 ε 0 {\displaystyle m\approx 1+c{\frac {N_{\mathrm {A} }\cdot \alpha }{2\varepsilon _{0}}}} したがって、虚数部、すなわち消衰係数は、モル濃度および吸光度に比例する。 k ≈ c N A ⋅ α ″ 2 ε 0 {\displaystyle k\approx c{\frac {N_{\mathrm {A} }\cdot \alpha ''}{2\varepsilon _{0}}}} したがって、ランベルト・ベールの法則をローレンツ・ローレンツの式から導出することができる。同様に、希薄溶液の屈折率の変化も、モル濃度におおよそ比例する。
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