ロームルスとレムスの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 09:22 UTC 版)
「ローマの建国神話」の記事における「ロームルスとレムスの誕生」の解説
レア・シルウィアがウェスタの巫女に任命されてから4年後、彼女は巫女の身でありながら、妊娠した。交わった相手は軍神マルスという説も、アムーリウスという説もある。その後、シルウィアは男児の双子を出産した。ロームルスとレムスである。しかし、アムーリウスはシルウィアを牢に軟禁させ(川に身を投げさせたという説もある)、双子を捨てるように命じた。二人はティベレ川に流されたが、すぐに人里離れた陸地に漂着した(無花果の木がそばにがあった。)。その後、漂着したところに山からやって来たメスの狼が近づき、双子に乳を与えた。また、キツツキは食料を与えた(キツツキはマルスの聖鳥)。狼は王室の羊飼いが近づくと立ち去っていった。羊飼いの名前はファウストゥルスという名前で、双子を家に持ち帰り、妻のレンティアに育てさせた。また、狼が乳を与えたという伝承については名前が狼という意味の名前だったから伝承ができたという説もある。更に、レンティアの正体は女神であるという説もある。また、ファウストゥルスは王の豚飼いで、実は双子が捨てられていたのを知っていたが、神の望みによりその頃死産だった妻に育てさせたという説もある。その後、ロームルスとレムスと言う名を与えられた。双子は、両親の元で健康に育ち、やがて遊牧・農耕生活をしながら、若者の遊牧民の仲間と狩りをしたり、盗賊を襲ったりした。ロームルスは政治的素質を備えており、徐々に若者の集団は規模を大きくしていき、周辺の人々の間に名が知れ渡っていった。また、ローマ時代にはロームルスの生家とされる”ロームルスの小屋”(ファウストゥルスの小屋)という小屋がパラティーノの丘にあったとされる。
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