ローマ帝国以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/17 03:43 UTC 版)
キリスト教に守護天使が現れたのは、ゲニウス信仰の禁止の後のことである。守護天使の概念がゲニウスに影響された度合いは明らかではない。哲学的には、両者の類似は表面的なものだけである。守護天使はその被後見人とは全く別個の存在であり、神ではないが神のメッセンジャーである。守護天使が守護するのは個々の人だけである。その唯一の機能は被後見人を導くことである。ゲニウスは個人や場所や事物と完全に別のものとはされておらず、それらが本質的に有するエネルギーを表し、その力の源とみなされている。ゲニウスは単なる守護神ではない。 古代のゲニウスの概念はアラブ世界のジン (jinnīy) にも受け継がれている。『千夜一夜物語』に登場する精霊や魔人であり、そこから更に英語の "genie" が生まれた。哲学的にはジンとゲニウスは同じではない。ジンも独立した存在であり、必ずしも個人に対応する存在というわけではない。また、"jinnīy" が "genius" から派生したという説も議論の余地があり、アラビア語の語源があるとも言われている。
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