ロバンの人間再生同盟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 06:19 UTC 版)
「ネリー・ルーセル」の記事における「ロバンの人間再生同盟」の解説
こうした時期に出会ったのが、同じ無政府主義者のポール・ロバン(フランス語版)である。彼は1896年に「母性の自由」を擁護する新マルサス主義の結社「人間再生同盟」を結成した。新マルサス主義とは、経済学者で牧師でもあったトマス・ロバート・マルサスが人口の「幾何級数的な」増加を防ぐ方法として禁欲や晩婚などの道徳的抑制を説いたのに対して、社会改革運動家フランシス・プレイスが避妊による人工的・科学的な産児制限を主張したことに始まるものであり、ロバンは多産によって「国家に殺し・殺される兵士」を、資本家に「搾取対象としての労働力」を野放図に提供することを拒否すべきであると主張しただけでなく、「母性の自由」、すなわち産児制限こそ「完全な女性解放のための唯一の確実な基礎を提供する」と確信し、女性の「自己統制」の権利に基づく「母性の自由」によって初めて女性の服従に依存しない男性の自己統御も可能となり、この結果、「人間再生」の展望が切り開かれると主張した。
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