リビュアの湖のトリートーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 05:03 UTC 版)
「トリートーン」の記事における「リビュアの湖のトリートーン」の解説
アルゴー船物語では古代リビュア(北アフリカ)に坐す神格として登場するが、これは海神とは別の神として扱うむきもある。この挿話のトリートーンは、原典ではポセイドーンとエウローペーの子とあり、異母となっている。 アルゴー船がシュルティスの砂州に打ち上げられた際、乗組員らは大船をトリートーニス湖へ運び、そこの神であるトリートーンが彼らを地中海へと導いた。 このトリートーンは、はじめエウリュピュロス(英語版)という青年になりすまして現れ、のちに神の神々しい姿を顕現させる。このトリートーンは、そもそも古代リビュアの王を神格化させたものであるとシケリアのディオドロスはしている。トリートーン=エウリュピュロスは、アルゴー船員たちに、土くれを贈物として与えたが、これはやがてのちリビュアのキューレーネーの地をギリシア人が植民地として授かるという啓示であった 。 この逸話を所収する作品のひとつにロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』(前3世紀)があるが、これはトリートーンが「魚尾」をもつと表現した最初の作品であるとされる。
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