リサイクルと資源ごみの国際的移動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 15:20 UTC 版)
「リサイクル」の記事における「リサイクルと資源ごみの国際的移動」の解説
2010年代、中華人民共和国は資源ごみの最大輸入国であり、2016年の廃プラスチックの輸入量は730万トンに及んでいた。しかしながら資源ごみに含まれる汚染物質が、リサイクルの過程で国内環境に与える影響は座視できないレベルとなったため、2017年7月18日、中国当局はWTOに対して2018年より廃プラスチックや未分別の古紙などの一部廃棄物の輸入を停止することを通告。2018年1月より実行された。一方、中国の輸入停止を受けて、資源ごみの輸出国であった大韓民国では行き場を失った廃プラスチックなどがだぶつき、既存のリサイクルシステムが打撃を受ける状況も見られた。イギリスでも、リサイクル向けに回収されたプラスチックのほぼ全量を中国に送っていたこともあり、中国の引き受け停止を受けて従来からのリサイクルシステムが崩壊。廃プラスチックの焼却処理を余儀なくされている。日本はこれまで、廃プラスチックの大半を中国に輸出していたが、中国の引き受け停止を受けて、2018年以降、輸出量が減少している。2019年の日本の廃プラスチックの輸出量は前年比10.9%減の89万8000トンだった。廃プラスチックの輸出量は2014年以降減少を続けていたが、100万トンを切るのは2004年(84万9,000トン)以来。
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