ランゲルハンス島β細胞とは? わかりやすく解説

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ランゲルハンス島β細胞

読み方:ランゲルハンスとうベータさいぼう
別名:ランゲルハンス島ベータ細胞膵島β細胞膵島ベータ細胞

膵臓の細胞のうち、ホルモン一種インスリン」を分泌することで特徴付けられる細胞のこと。膵臓にある4種類ホルモン分泌細胞一つである。

ランゲルハンス島β細胞は、血糖値の上昇に反応してインスリン分泌する性質を持つ。インスリンは、血糖値低下させる作用持ち血糖値恒常性の維持欠かせないホルモンである。血糖値上昇作用を持つホルモンが、グルカゴン、アドレナリン、糖質コルチコイドなど複数あるのに対して血糖値低下作用を持つホルモンインスリンのみである。そのため、ランゲルハンス島β細胞の機能不全は、糖尿病などの疾患直接繋がることとなる。

糖尿病は「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分類されるが、いずれもランゲルハンス島β細胞の機能不全関連する疾患である。1型糖尿病は、自己免疫反応によるランゲルハンス島β細胞の破壊原因とする。2型糖尿病は、肥満運動不足などに伴う血糖値恒常的な増加原因として、生体のインスリン抵抗性が高まるとともに、ランゲルハンス島β細胞のインスリン分泌能が低下することによって発症するまた、インスリン抵抗性増加は、糖尿病だけでなく、高血圧高コレステロール血症などの生活習慣病原因一つとなることも知られている。

糖尿病患者の治療目的として、ランゲルハンス島β細胞を体外から移植する試みが行われてきた。一般的な方法は、膵臓ごとランゲルハンス島β細胞を移植する膵臓移植である。より負担少な方法として、膵臓から分離されランゲルハンス島カテーテル注入する膵島移植」も行われているが、膵臓からのランゲルハンス島分離が困難であり、コストが高いことが欠点とされている。この欠点を補うために、ES細胞iPS細胞からランゲルハンス島β細胞を作製する研究が行われている。ES細胞iPS細胞から作製され細胞には、インスリン分泌能が低下するという難点があったが、2013年熊本大学研究グループは、高いインスリン分泌能を維持したランゲルハンス島β細胞を作製することに成功した

関連サイト
Generation of Functional Insulin-Producing Cells From Mouse Embryonic Stem Cells Through 804G Cell-Derived Extracellular Matrix and Protein Transduction of Transcription Factors - Stem Cells Trans Med



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