速効型インスリン分泌促進薬、フェニルアラニン誘導体(グリニド系)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:55 UTC 版)
「経口血糖降下薬」の記事における「速効型インスリン分泌促進薬、フェニルアラニン誘導体(グリニド系)」の解説
一般名血中半減期(hr)作用時間(hr)一日の使用量(mg)ナテグリニド 0.8 3 270~360 ミチグリニドカルシウム水和物 1.2 3 30~60 レパグリニド 1.0 5~8 0.75~3.0 フェニルアラニン誘導体(グリニド系)はSU構造は持たないものの、SU薬と同様に膵臓のランゲルハンス島β細胞のSU受容体(SUR1)に作用し、インスリン分泌を促進させる。食後は吸収が悪くなるので食直前に内服する。5-15分で薬効を発現し数時間で作用消失する。この、早く効いて早く効果が無くなるという点が、SU薬と大きく異なるところである。食後血糖降下薬ともいわれ、SU薬がインスリン基礎分泌の促進、グリニド系がインスリン追加分泌の促進と考えられている。インスリン療法の超速効型インスリンと中間型インスリンの対応に似ているが、SU薬とグリニド系の併用は保険診療上認められていない。なお、ナテグリニドは活性代謝物の腎排泄性が高いために、糖尿病性腎症の進行に伴う腎機能低下により、遷延性の低血糖を起こしやすい。
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