ヨーク・ゲート・コレクション
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「王立音楽アカデミー」の記事における「ヨーク・ゲート・コレクション」の解説
ヨーク・ゲートは、1822年にリージェント・パークの表玄関の一角として設計され、摂政時代のロンドンのためにジョン・ナッシュがデザインした建築の中で、重要な目玉となっている。ヨーク・ゲートの内装は、1940年代の空襲によって大半が破壊されたが、ナッシュによる外装は、第一級の建築物の地位を保っている。王立音楽院は1911年にメリルボーン・ロードに移転し、1920年代から1930年代までの間、ヨーク・ゲートに間借りしていた。遺産基金からの多額の援助によって、王立音楽院はこの由緒ある建物を接収して改修し、スタジオや練習場に加えて、博物館「ヨーク・ゲート・コレクション」を建てることができたのである。 王立音楽アカデミーは、200以上の優れたヴァイオリン属の弦楽器を蒐集している。これらの楽器は、学生や最近の卒業生の便宜のために入手され、演奏の順に学内の常駐楽器製作者によって補修されている。所蔵されている楽器は以下のとおりである。 ストラディヴァリ ヴァイオリン 1666年頃 ストラディヴァリ「ヨアヒム」ヴァイオリン 1698年 ストラディヴァリ「クステンダイク」ヴァイオリン 1699年 ストラディヴァリ「ヴィオッティ・エクス=ブルース」ヴァイオリン 1709年 ストラディヴァリ「マウリン」ヴァイオリン 1718年 ストラディヴァリ ヴァイオリン 1727年頃 ストラディヴァリ「アブネック」ヴァイオリン 1734年頃 ストラディヴァリ「アルキント」ヴィオラ 1696年 ストラディヴァリ「マルケヴィチ」チェロ 1709年 ストラディヴァリ「マルキ・ド・コルブロン」チェロ 1726年 アントニオ・アマティとジローラモ・アマティ 5弦チェロ 1600年頃 アントニオ・アマティとジローラモ・アマティ ヴァイオリン 1629年 ニコロ・アマティ ヴァイオリン 1662年 ジローラモ・アマティⅡ世 ヴァイオリン 1671年 アンドレーア・グァルネリ ヴァイオリン 1665年頃 フランチェスコ・ルジェーリ チェロ 1695年 ヴィンチェンツォ・ルジェーリ ヴァイオリン 1705年 ギャラリーはヨーク・ゲート造成地の中心部をなしており、アカデミーの重要な楽器コレクションや古文書、自筆譜や肖像画を陳列している。最も重要なことは、ヨーク・ゲート・コレクションが「生ける博物館」であり、演奏家や作曲家、器楽製造家や研究家らの活動にとって、音楽や音楽に関連した幅広い学問分野からなる特別な公開の場となっていることである。 このほかに、イェニー・リンド・コレクション、デイヴィッド・マンロウ・コレクション、プリオー・レニエ・コレクション、マッカン・コレクションなどがある。
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