ユト・アステカ語族の系譜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 05:42 UTC 版)
「ユト・アステカ語族」の記事における「ユト・アステカ語族の系譜」の解説
ユト・アステカ語族は、1900年代はじめ以来、単一の語族であると考えられており、8つの言語グループに下位分類されることが一般的に認められている。意見が一致しないのはどの言語変種が独立した言語であり、どれが方言にすぎないのか、および上位の分類である。 下に掲げるのは、キャンベル(1997)、ミスン(1999)、ゴダード(1999)の意見の一致に基づく分類である。脚注では、最近のゴダード(1996)、ミラー(1983)、ミスン(1999)らの権威ある学者によって提案されている異なった解釈について述べる。彼らの間にある違いの中には、北ユト・アステカ語派および南ユト・アステカ語派と呼ばれる、より上位の分類に関するものがある。一部の言語学者は、タキック語、ヌミック語、ホピ語、トゥバトゥラバル語をまとめて、それを「北ユト・アステカ語派」することを提案した。南ユト・アステカ語派のうちでは学者によってピーマ語、タラウマラ・カイタ語、コラ・ウィチョール語をまとめてソノラ諸語とした。しかしこの分類は広い支持を得られなかった。 研究者の多くは、その代わりにピーマ語、タラウマラ・カイタ語、コラ・ウィチョール語、アステカ語に密接な関係があるとみなしている。そして、この4つの語群を「南ユト・アステカ語派」とする。この説にも批判がある。カウフマン(2001) は、コラ・ウィチョール語とアステカ語とはつながりが深いことを認めるが、ナワ語とコラ・ウィチョール語のグループが密接な接触と言語伝播を持っていた時期があったことによって説明するのがもっとも妥当であると論じた。研究者の大部分は、ユト・アステカ祖語の分岐を方言連続体の漸進的な解体の一例として見る必要があると考えている。
※この「ユト・アステカ語族の系譜」の解説は、「ユト・アステカ語族」の解説の一部です。
「ユト・アステカ語族の系譜」を含む「ユト・アステカ語族」の記事については、「ユト・アステカ語族」の概要を参照ください。
- ユトアステカ語族の系譜のページへのリンク