ヤマヌブイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/18 04:41 UTC 版)
正午に6歳から50歳ほどまで村の男たちが「ガンシナー」(藁でできた輪)を頭や腰に巻き、ゴンズイなどの植物を差して現れ、三方向に分かれ山に登っていく。ゴンズイには赤い実がついており、これが魔除けとなる。男たちは山の中でシダやつる草を体に巻き、小枝を杖のように持つ。そろって山と海に祈りを捧げ、太鼓に合わせて山の中の窪地の周囲を回る。太鼓に合わせ、全員で「エーヘーホーイ」と掛け声を上げ、窪地の地面を小枝で叩く。 午後1時、太鼓の男を先頭に一列になり、「エーヘーホーイ」と唱和しながら山を降りる。字内の女たちは酒を持って出迎え、男たちには山の神のセジ(霊力)がついていると信じられ、三方から集落に合流した男たちは女たちを太鼓を持って廻りつつ時折「スクーナーラーデー」と唱えて小枝で叩く真似を3回して(祓いの意味があるとされる)男は持っていた木を女に渡し、女は酒を振る舞う。次に家を廻って「エーヘーホーイ」と唱えて最後は海岸に出て海と山に祈りを捧げ、身につけていた草木を脱ぎ海水で身を清める。草木はここで流して神アシアゲに戻り、神人がオモロを歌い神酒を捧げて祈願してから田草取りの真似を男女別に行い、ヤマヌブイは終わる。 かつては田草取りの真似の後に角力が行われ、男が女に必ず負けることになっていたが角力自体が省かれるようになった。
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