モーメンタム(運動量)理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/11 23:01 UTC 版)
「ディスク・ローディング」の記事における「モーメンタム(運動量)理論」の解説
アクチェーター・ディスクの面積が A {\displaystyle A} 、ローター・ディスクにおける均一な誘導速度が v {\displaystyle v} 、空気密度が ρ {\displaystyle \rho } の場合、ディスクを通過する質量流量 m ˙ {\displaystyle {\dot {m}}} は、次の式で求められる。 m ˙ = ρ A v {\displaystyle {\dot {m}}=\rho \,A\,v} 質量保存の法則により、ディスクの上流と下流のスリップストリームの質量流量は(速度に関係なく)一定である。また、水平ホバリングするヘリコプターから遠方上流の空気は静止しているため、開始時の速度、運動量およびエネルギーはゼロである。ディスクの遠方下流の均質なスリップストリームの速度が w {\displaystyle w} 、開始速度がゼロだと仮定すると、運動量保存の法則により、ディスクの前後で生じる総推力 T {\displaystyle T} は、運動量の変化の比率に等しくなる。 T = m ˙ w {\displaystyle T={\dot {m}}\,w} 一方、エネルギー保存の法則により、ローターの仕事量は、スリップストリームによるエネルギーの変化量と等しくなる。 T v = 1 2 m ˙ w 2 {\displaystyle T\,v={\tfrac {1}{2}}\,{\dot {m}}\,{w^{2}}} T {\displaystyle T} を代入し、共通する項を消去すると、次の式が得られる。 v = 1 2 w {\displaystyle v={\tfrac {1}{2}}\,w} このことから、遠方下流における下方速度は、ディスクにおける速度の2倍になるという、揚力線理論により求められる固定翼の楕円荷重と同じ結果が得られる。
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