メツァモール原子力発電所とは? わかりやすく解説

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メツァモール原発

読み方:メツァモールげんぱつ
別名:メツァモール原子力発電所、メタモール原発メタモール原子力発電所アルメニア原発
英語:Metsamor Nuclear Power PlantMetsamor NPP

アルメニア西部にある同国唯一の原子力発電所トルコ国境近く所在する1号機2号機の2基の原子炉があり、1号機1979年から、2号機1980年から稼動している。

メツァモール原発の原子炉タイプ旧式で、原子炉格納容器緊急炉心冷却装置装備していない。2基ともに運転開始から30年以上経過しており、老朽化進んでいるとされるこのため事故発生時の危険度はかなり高いといわれている。1986年チェルノブイリ原子力発電所事故以来国際的にメツァモール原発の停止が度々呼びかけられている。

1988年アルメニア北部マグニチュード6.8の地震発生した際、震源地はメツァモール原発から100キロメートル未満の距離に位置していた。この地震では直接の被害受けておらず、一時停止したのみで運転は正常に継続された。

2011年10月23日トルコ東部ワンエルジシュ付近発生したマグニチュード7.2の大地震では、メツァモール原発が「被害受けた」と報告されている。ちなみにトルコ国境とメツァモール原発との距離は約15キロメートル程度である。

2011年10月26日現在、メツァモール原発からの放射能漏れ確認されており、周辺地域では基準値超える放射線量検出されているという。

関連サイト
トルコ地震で、隣国アルメニアの原発に被害 - イランラジオ 2011年 10月 25日

メツァモール原子力発電所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 08:06 UTC 版)

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メツァモール原子力発電所
メツァモール原子力発電所
アルメニアにおけるメツァモール原子力発電所の位置
アルメニア
座標 北緯40度10分51.04秒 東経44度8分56.07秒 / 北緯40.1808444度 東経44.1489083度 / 40.1808444; 44.1489083 (メツァモール原子力発電所)座標: 北緯40度10分51.04秒 東経44度8分56.07秒 / 北緯40.1808444度 東経44.1489083度 / 40.1808444; 44.1489083 (メツァモール原子力発電所)
着工 1973年
運転開始 1979年10月6日
運営者 Inter RAO UES英語版
原子炉
運転中 1 x 408 MW
運転終了 1 x 408 MW
発電量
平均発電量 2,504 GWh
正味年間発電量 69,463 GWh
2007年4月22日現在
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メツァモール原子力発電所(メツァモールげんしりょくはつでんしょ、英語: Metsamor Nuclear Power Plantアルメニア語: Մեծամորի ատոմային էլեկտրակայան)あるいはアルメニア原子力発電所英語: Armenian Nuclear Power Plant(ANPP)、アルメニア語: Հայկական ատոմային էլեկտրակայան)は、アルメニアに置かれた同国唯一の原子力発電所であり、国内の電力需要の40%以上を供給している。

1988年に大地震が発生したとき、1号機と2号機がともに停止した。1989年に1号機は永久停止になったものの2号機は1995年から運転を再開した[1]

地震多発地帯という立地と老朽化の進行及び原子炉格納容器がない旧式のロシア型加圧水型原子炉であることから安全性が不安視されており、世界で最も危険な原子力発電所といわれていた[2]。 しかし、アルメニア国内には他に有力なエネルギー源がなく、諸外国からの即時停止要請にもかかわらず止める事ができない状況が続いていた。

2015年からロシアの融資で運転期間を2026年まで延長するための設備の近代化が始まり、2021年11月に完了した[1]

2022年1月20日、ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社は、アルメニア原子力発電所で新たなロシア型加圧水型原子炉(VVER)を建設する可能性を探るため、同発電所の経営幹部と了解覚書を締結したと発表した[1]

原子炉

原子炉[3] 形式 正味発電量 (MW) 総発電量 (MW) 計画開始 初臨界 停止
1号機 (Armenia-1) VVER-440 Model V230 376 408 1973年1月1日 1979年10月6日 1989年2月25日
2号機 (Armenia-2) 1975年7月1日 1980年5月3日
メツァモール原子力発電所の冷却塔

2020年ナゴルノ・カラバフ紛争におけるメツァモール原子力発電所

2020年ナゴルノ・カラバフ紛争において当原子力発電所の所在するアルメニア共和国と戦闘状態に陥ったアゼルバイジャンは、2020年7月17日に発電所への攻撃を示唆した。[4]

脚注

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