ムラッチ・カップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/03/13 14:52 UTC 版)
| ムラッチ・カップ Muratti Vase |
|
|---|---|
| 開始年 | 1905年 |
| 地域 |  チャンネル諸島[1] |
| 参加チーム数 | 3 |
| 前回優勝 |  ジャージー（58回目）2024年時点 |
| 最多優勝 | ジャージー（58回） |
ムラッチ・カップ（英: Muratti Vase）は、イギリスのチャンネル諸島に所属するオルダニー島、ガーンジー島、ジャージー島のそれぞれの代表によるサッカー大会である。
概要
1905年4月27日に第1回大会が行われ、100年以上の歴史を持つ大会である。大会が開催されなかった期間もあり、戦火の影響を受けた1915年～1919年（第一次世界大戦）と1940年～1946年（第二次世界大戦とナチス・ドイツによるチャンネル諸島占領）の間と、2020年、2021年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響による中止を除き、毎年開催されてきた。[2]保険会社がスポンサーに付き、男子のナショナルチームのみならず、U-21やU-18、さらに女子のナショナルチームの試合も開催される。イギリスの本国外、地域レベルの試合であるため、国際サッカー連盟（FIFA）や欧州サッカー連盟（UEFA）の管轄に含まれない。
準決勝と決勝の2試合からなる。準決勝は第二次世界大戦前の1939年までは、3島の持ちまわりで開催を担ってきた。準決勝が開催されなかった年度はあるが、オルダニー島の実力が他の2島より明らかに劣ると見られた[3]ため、第二次世界大戦を過ぎた1947年以後、オルダニー島は準決勝で必ず他の2島との対戦が組まれている。同島の連敗更新を受け（2024年時点78連敗中）、決勝はジャージー島とガーンジー島との一騎討ちが続いてきた。引き分け戦は2005年大会まで再試合を行い、2006年大会よりPK戦を導入して勝者を決めている[4]。
2009年3月には、ジャージー島でタバコの広告を規制する法案が可決したため、大会の名称を変更する動きがあると報道された[5]。同島では「ムラッチ」（英: Muratti'）という商標のタバコを販売していなかったのに、法案成立をめぐってこういう反応が見られたのは、「タバコ製造業者の名前を優勝トロフィーに付けた」と誤解されると、大会の価値が下落するのではないかとおそれたからである[6]。
統計・記録
 |
ナショナルチーム（男子）の試合結果のみ記す。
優勝回数
2024年時点。
| 回数 | 国名 |
|---|---|
| 58回 | ジャージー |
| 46回 |  ガーンジー |
| 1回 |  オルダニー |
記録
丸カッコ内は優勝チーム名。
- 連覇記録 8連覇（1958年～1965年、ジャージー島）
- 最大差勝利試合
- 最多得点試合
- 準決勝 18-0 ジャージー島vsオルダニー島（1994年、ジャージー島）
- 決勝 6-4 ガーンジー島vsジャージー島（1957年、ガーンジー）
脚注
- ^ 但し、参加はオルダニー島、ガーンジー島、ジャージー島のみである。
- ^ “Muratti Vase cancelled for 2020 because of coronavirus” (英語). BBC Sport. (2020年7月31日) 2025年3月13日閲覧。
- ^ その証拠に、オルダニー島の優勝は1920年大会の1回しかない。しかもこの大会は3つのうちで一番強豪のジャージー島との対戦を避け、ガーンジー島との一騎討ちで優勝を決めた。
- ^ “Jersey take Muratti Vase on penalties” (英語). BBC News. (2011年5月8日) 2015年6月14日閲覧。。2011年大会で初めて適用。ジャージー島がガーンジー島との決勝を1-1で終えた後、PK戦で勝利し同年の優勝を決めた。
- ^ “Red Card for Muratti” (英語). This is Jersey (2009年3月27日). 2015年6月14日閲覧。
- ^ “Jersey Law may mean an end to Muratti” (英語). This is Guernsey (2009年3月27日). 2015年6月14日閲覧。
関連項目
外部リンク
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