み‐やつこ【▽御▽奴】
みやつこ【▽造】
造
読み方:ミヤツコ(miyatsuko)
古代の姓の一。
ミヤツコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 09:06 UTC 版)
「造」と表記される。宮ツ子、あるいは奴(ヤッコ)から来ているとも尊称であるとも言われる。造姓を持つ氏族はほとんどが職業部、名代子代の伴造であり、基本的に伴部の首長のカバネであったと考えられる。同じく伴部の首長のカバネであったと見られる「連」との違いは明確にはわからない。「非常に大ざっぱ」(阿部)な区分としては、山部、海部、土師部などに典型的に見られるように地方に居住し現地で部民を統括していた長が「造」であり、この現地の長を中央で従える広義の伴造が「連」であったかもしれない(山部に対する山部連、海部に対する阿曇連など)。また、山部などと同じく地方に居住し長を持つが、中央の豪族ではなく官司に隷属しており、貢納よりも中央への上番を中心とする部民、例えば馬飼部、鍛冶部、史部、蔵部なども「造」姓のものが多い。このタイプの氏は基本的に渡来人(帰化人)であり、このため「造」のカバネは渡来系氏族に数多く見られる。この二つのタイプの伴部(品部)は前者の方がより古く、「連」によって統率される伴部は基本的に前者のものであり、より新しい後者の伴部の長には「造」しか存在しなかったと見られる。「造」「連」のカバネがこのように画一的に把握できることは、これらのカバネがある時期に(複数回)制定的に定められたことを示す。
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