マスメディアによる伝播
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 05:54 UTC 版)
都市伝説はマスメディアによっても広められることがある。これは古くからの民話にはない重要な要素である。また、根拠のないゴシップ(噂)を新聞やテレビの情報番組が「事実」として誤報してしまう事で、噂が都市伝説に発展することがある。 存在しない話を「実話」として新聞や雑誌が紹介してしまった例としては、『スキー』誌1983年12月号が「裸でスキー」の都市伝説を「『モントリオール・ガセット』誌(英語版)に載った前代未聞のへま」として紹介したことなどが挙げられる。また、テレビで放映されたサンチアゴ航空513便事件も、創作物語を事実として報道した例である また、マスメディアが報道した内容によって、直接の損害が発生しなければ、当事者や関係者もすぐに訂正、謝罪をマスメディアに求めないので、「誤報」が広まったままとなる要因の一つと言える。都市伝説は、報道等を契機としてそれを信じる者が増えると、信奉者からの伝播によりますます流布・定着するという傾向がある。話に興味をそそるような尾ひれが付くことや、流行情報に遅れまいとする群集心理、もとより一般大衆にゴシップの類を好む者が多いこともこれを加速させる原因となる。また、真実よりも扇情性を重んずる一部メディアでは、「これは実話でない」という記述をあえて見付けにくい場所に載せて読者を煽るという手法を取る事があり、都市伝説の起源となる場合がある。 深夜放送など、仲間内のシャレが通用するコミュニティーを離れ、新聞やテレビが都市伝説を都市伝説として紹介した時、読者や視聴者の間に「事実」だという誤解が生じ始め、事実として周囲に伝達されていくことで流布することがある。
※この「マスメディアによる伝播」の解説は、「都市伝説」の解説の一部です。
「マスメディアによる伝播」を含む「都市伝説」の記事については、「都市伝説」の概要を参照ください。
- マスメディアによる伝播のページへのリンク