ポリア・エッゲンベルガー分布とは? わかりやすく解説

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ポリア・エッゲンベルガー分布


 壷の中に合計 N 個の白玉黒玉入っている。白玉黒玉比率それぞれ p,q( p + q = 1 )とすると, 白玉p N 個,黒玉q N 個である。この中から 1 個の玉を取り出したときその玉が
  1. 白玉ならばさらに白玉を d 個加え
  2. 黒玉ならばさらに黒玉を d 個加える。
 このような操作を n 回繰り返したときに,白玉取り出す回数を x とするとき,N = x である確率考える。
 n 回のうち x 回白玉取り出すとすると ( n - x ) 回は黒玉取り出すことになる。δ = d / N とおくと,この確率は,x ≧ 1 のとき,
ポリア・エッゲンベルガー分布  ……(1)
となり,x = 0 のときは,
ポリア・エッゲンベルガー分布  ……(2)
となる。
 ここで,δ は伝播係数呼ばれるもので,δ = 0 すなわち玉を追加しないときには二項分布一致し,δ> 0 の場合が ポリア・エッゲンベルガー分布 と呼ばれる
ポリア・エッゲンベルガー分布
1.ポリア・エッゲンベルガー分布の概形



 ここでさらに,n p = λ( 一定 ),n δ = r とおき,n → ∞ とすると,( 1 )式は,
ポリア・エッゲンベルガー分布  ……(3)
 また,( 2 )式は,
ポリア・エッゲンベルガー分布  ……(4)
となる。
 ここで,( 3 )式と( 4 )式をあわせると,r → 0 のときポアソン分布となる。


 さらに,( 3 )式と( 4 )式の分布は,
ポリア・エッゲンベルガー分布
変形でき,負の二項分布( 2 )式で,k = λ / r,p = 1 / ( 1 + r ) とした場合完全に一致する。すなわち,( 3 )式は負の二項分布表しているので ポリア型の負の二項分布 とも呼ばれる
 したがって平均 E ( x )分散 V ( x )
E ( x ) = λ, V ( x ) = λ ( 1 + r )
である。


 一日交通事故死亡者数ポアソン分布あてはめるが,分散平均値より若干大きくなる傾向がある。このような場合にはポリア・エッゲンベルガー分布によくあてはまることがある。つまり,極めてまれにしか起こらない事象でかつ以前事象次の事象影響を及ぼす場合によくあてはまる。コレラなどの伝染病発生数モデルなどに有用である。




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