ポアソン比の範囲とは? わかりやすく解説

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ポアソン比の範囲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 04:53 UTC 版)

ポアソン比」の記事における「ポアソン比の範囲」の解説

材料等方性場合単位体積当たりのひずみエネルギーであるひずみエネルギ関数 U0 は以下のように示される。 U 0 = E ν 2 ( 1 + ν ) ( 1 − 2 ν ) ( ε x + ε y + ε z ) 2 + G { ( ε x 2 + ε y 2 + ε z 2 ) + 1 2 ( γ x y 2 + γ y z 2 + γ z x 2 ) } {\displaystyle U_{0}={\frac {E\nu }{2(1+\nu )(1-2\nu )}}(\varepsilon _{x}+\varepsilon _{y}+\varepsilon _{z})^{2}+G\left\{(\varepsilon _{x}^{2}+\varepsilon _{y}^{2}+\varepsilon _{z}^{2})+{\frac {1}{2}}(\gamma _{xy}^{2}+\gamma _{yz}^{2}+\gamma _{zx}^{2})\right\}} ここで、E:ヤング率、G:剛性率、ε:垂直ひずみ、γ:せん断ひずみである。 ひずみエネルギ関数は正値形式を取るので、 U 0 ≥ 0 {\displaystyle U_{0}\geq 0} を満たすにはポアソン比 ν の取り得範囲は以下のように決まる。 − 1 < ν < 1 / 2 {\displaystyle -1<\nu <1/2} 下限−1 は、形状一定(縦ひずみ = 横ひずみ:つまり荷重方向に直角な方向にも伸び生じ立方体形状保たれるような変化を表す)を意味する上限の 1/2 は、下記のように微小ひずみの範囲体積一定意味する変形による体積変化考察する縦方向引張圧縮の単軸荷重を受けるとき、縦方向方向寸法変化は (1 + ε) 倍となる。一方横方向寸法は (1 − νε) 倍となり、断面積変化は (1 − νε)2 倍となる。よって体積変化は (1 + ε)(1 − νε)2 = (1 - 2νε + ε − 2νε2 + ν2ε2 + ν2ε3) 倍となる。ひずみ ε が微小範囲とすれば、ε の高次の項を無視できるので、体積変化は (1 − 2νε + ε) 倍となる。このとき、ν が 1/2 であれば、ε の値にかかわらず体積変化は常に1倍となり体積変化無し体積一定となる。 上記のように理想的な条件ではポアソン比は負の値を取り得るが、実際物質で負の値を示すものはごく稀にしか存在しない。負のポアソン比を示す数少ない例としてクリストバライトSiO2からなる結晶)がある。また、ペンタグラフェン(五角形グラフェン)、内部ハニカム構造を持つ材料には負のポアソン比を示すものがある。

※この「ポアソン比の範囲」の解説は、「ポアソン比」の解説の一部です。
「ポアソン比の範囲」を含む「ポアソン比」の記事については、「ポアソン比」の概要を参照ください。

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