ホテル開業による環境影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/04 09:09 UTC 版)
「星野リゾート 西表島ホテル」の記事における「ホテル開業による環境影響」の解説
日本生態学会、日本魚類学会、沖縄生物学会、WWFジャパンなどからは、本ホテルの開発の環境への影響を危惧し、建設工事開始後に、工事を中断し環境影響評価を実施することや計画の再検討を求める要望書が提出された。しかし、工事は中断されることなく、環境影響評価も行われないまま、ホテルは開業に至った。 ホテル開業前の2003年7月には、西表島の住民や島外の支援者ら563人が本ホテルの開発の差し止めを求めて那覇地裁に提訴。翌2004年7月にホテルが開業したため、請求を建物の撤去及び営業の停止に変更した。しかし、那覇地裁は、破壊などの程度が社会生活上受任すべき限度を超えているとは言えないとして、2006年3月28日にこれを棄却。ただし、原告団の多数を占めた島外の支援者に対しても、原告適格が認められた。その後、原告側は控訴したが、福岡高等裁判所那覇支部での控訴審においても、2007年1月25日に一審に引き続いて住民側敗訴の判決が下された。さらに最高裁への上告も2007年9月に棄却されている。 NPOなどからは、ホテルの建設後に、固有種であるトゥドゥマリハマグリが大幅に減少したことや、トゥドゥマリ浜にアオウミガメが産卵に来なくなったなどの被害も報告されている。一方で、ホテルも、ウミガメへの影響を抑えるために、夜間は海側に遮蔽カーテンをするとともに、レストランの照明を落としたり、汚水やごみについても高度な処理をするなどの対策を講じており、これを「最大限の努力」と評するメディアもある。
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