ペガスス座イオタ星とは? わかりやすく解説

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ペガスス座イオタ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/11 22:07 UTC 版)

ペガスス座ι星
ι Pegasi
星座 ペガスス座
見かけの等級 (mv) 3.77 / 6.45[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  22h 07m 00.6620572743s[2]
赤緯 (Dec, δ) +25° 20′ 42.376138495″[2]
視線速度 (Rv) -4.65 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤経: 298.420 ± 0.893 ミリ秒/[2]
赤緯: 26.161 ± 0.739 ミリ秒/年[2]
年周視差 (π) 84.7637 ± 0.3596ミリ秒[2]
(誤差0.4%)
距離 38.5 ± 0.2 光年[注 1]
(11.8 ± 0.05 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 3.56 / 6.24[1]
ペガスス座ι星の位置(丸印)
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.11914 AU[3]
離心率 (e) 0.001764[3]
公転周期 (P) 10.21303 日[3]
軌道傾斜角 (i) 95.83°[3]
近点引数 (ω) 272.8°[3]
物理的性質
半径 1.320 / 0.7499 M[1]
質量 1.3241 / 0.8251 R[4]
表面重力 23 / 38 G[1][注 2]
自転速度 7.6 / 7.2 km/s[4]
スペクトル分類 F5 V + G8 V[5]
光度 3.041 / 0.3148 L[1]
表面温度 6,642 / 4,991 K[1]
金属量[Fe/H] 0.0 ± 0.1[1]
年齢 4 - 663 ×106[3]
他のカタログでの名称
ペガスス座24番星, BD+24 4533, FK5 831, HD 210027, HIP 109176, HR 8430, SAO 90238[2]
Template (ノート 解説) ■Project

ペガスス座ι星(ペガススざイオタせい、ι Pegasi、ι Peg)は、ペガスス座連星である。地球からは、およそ約38.5光年離れた位置にある[2]

特徴

ペガスス座ι星は、視覚的には分離できないが、スペクトルを観測すると線が二重になっていることで、恒星が2つあることがわかる分光連星である[3]。連星であることは、1899年キャンベルが発見した[6]。発見当時の観測装置の性能では、スペクトル線は単一成分にしかみえなかったが、視線速度の時間変化を調べることで、公転運動の存在が明らかになり、1904年にはカーティスが初めて軌道要素を推定した[7]

主星のペガスス座ι星Aは、黄白色の主系列星で、太陽よりやや明るい[1]。主星と、伴星のペガスス座ι星Bとは、約10.2日周期で共通重心の周りを公転している[3]金属量は、太陽とほぼ同じと考えられているが、リチウムは主星も伴星もかなり過剰で、これは星系がかなり若いことを示唆しており、年齢は数千万年から数億年とみられる[5][3]

主星は、40億年くらい後には、進化して主系列星から巨星へ移行するだろうと考えられる。そうなると、主星はロシュ・ローブからあふれ、伴星へと物質が流れ込むようになる。これによって、主星と伴星の質量がいずれ逆転し、伴星の進化が加速して、80億年くらい先には、白色矮星同士の連星系になるものと考えられる[8]

名称

中国では、ペガスス座ι星は、という星官を、はくちょう座μ1英語版ペガスス座κ星ペガスス座32番星英語版と共に形成する。ペガスス座ι星自身は、臼三つまり臼の3番星と呼ばれる[9]

脚注

注釈

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 出典での表記は、 22h 07m 00.6620572743s, +25° 20′ 42.376138495″




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