プライマー除去
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 03:07 UTC 版)
「プライマー (生物)」の記事における「プライマー除去」の解説
真核生物におけるプライマー除去では、DNAポリメラーゼ δ が岡崎フラグメントを5′→3′ 方向(英語版)に伸長し、上流の岡崎フラグメントを開始させたRNAプライマーに行き当たったところでプライマーの5′末端を単分子鎖RNAフラップに置換し、ヌクレアーゼ開裂によりこれが除去される。RNAフラップの開裂はフラップ構造特異エンドヌクレアーゼ 1(英語版) (FEN1) による短フラップの開裂、もしくはDNA結合複製タンパク質A(英語版) (RPA) による長フラップのコーティング後にDNA2ヌクレアーゼおよびFEN1 による連続開裂により行われる。 この機構はHIVが自身のゲノムをRNA逆転写により形成されたRNA-DNAから二重鎖DNAへと変換する方法を説明する可能性がある。しかし、HIVにコードされている逆転写酵素はセンスcDNA鎖からアンチセンスDNA鎖を複製し二重鎖DNA中間体を作るDNA依存性DNAポリメラーゼ活性のほかにも、それ自体がcDNA合成中にウイルス由来RNAを劣化させてしまうリボヌクレアーゼ活性をもつ。
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