ブンブクチャガマとは? わかりやすく解説

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ぶんぶく‐ちゃがま【文福茶釜/分福茶釜】

読み方:ぶんぶくちゃがま

【一】《「ぶんぶく」は沸き立つ音を擬して、それに当て字したもの群馬県館林市茂林寺に伝わる茶釜伝説では、守という老僧愛用していた茶釜が、くんでもくんでも湯がなくならないので不思議がられていたが、住持によって、守(たぬき)の化身であることを見破られ、守は寺を去ったという。

【二】ブンブクチャガマ科のウニ。海の砂泥底にすむ。殻は心臓形平たく長径7センチくらいで、表面獣毛のような茶色のとげが密生する本州中部以南分布


文福茶釜

読み方:ブンブクチャガマ(bunbukuchagama)

海産動物

学名 Schizaster lacunosus


ブンブクチャガマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/06 16:57 UTC 版)

ブンブクチャガマ
分類
: 動物界 Animalia
: 棘皮動物門 Echinodermata
: ウニ綱 Echinoidea
: ブンブク目 Spatangoida
: ブンブクチャガマ科 Schizasteridae
: ブンブクチャガマ Schizaster lacunosus
学名
Schizaster lacunosus (Linnaeus1758)
シノニム
  • Brisaster lacunosus
  • Echinus lacunosus
  • Micraster lacunosus
  • Ova lacunosa
  • Ova lacunosus
  • Schizaster japonicus
  • Schizaster ventricosus[1]
和名
ブンブクチャガマ

ブンブクチャガマ(文福茶釜[2]、分福茶釜[3]、学名:Schizaster lacunosus[2])は、ブンブクチャガマ科に属するウニの一種。学名についてはOva lacunosusとしている資料もある[4]。日本語名称についてはタヌキが茶釜に化けたという文福茶釜の伝説に由来し[5]、明治以降に名付けられたとされる[6]

特徴

殻の長さは5センチメートル、幅は4.5センチメートル、高さは3.5センチメートルほどで、上から見ると幅の広い心臓形、横から見ると三角形に近く、後端部は垂直になっている[3][7]。殻の上面中心からやや後方寄りに2つの生殖孔があり、ここを中心に5本の歩帯が放射状に並ぶ[3][7]。歩帯は花紋状で前方の1本が特に長く[7]、後方の2本は短い[4]。前方の歩帯に沿って、前端まで深い溝がある[4]。表面は白から褐色の微細な棘で覆われている[2][8]。なお、食用とはされない[9]

生態

潮下帯から水深90メートルくらいまでの砂泥地に生息する[4]。砂泥底に深く潜り、本体から管足を海底表面に伸ばして食料となるデトリタスを収集していると考えられている[4]

分布

インド洋・西太平洋海域[4]。朝鮮半島南部、中国東南部、オーストラリア、アフリカ東岸など[2]。日本では相模湾から九州南端にかけて、日本海側では山形県より南に分布する[4]

脚注

  1. ^ Kroh A, Mooi R (eds.). "Schizaster lacunosus (Linnaeus, 1758)". World Echinoidea Database. World Register of Marine Species. 2023年4月6日閲覧
  2. ^ a b c d ブンブクチャガマ」『小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)』https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%9Eコトバンクより2023年4月5日閲覧 
  3. ^ a b c ブンブクチャガマ(分福茶釜)」『平凡社『世界大百科事典 第2版』』https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%9E%28%E5%88%86%E7%A6%8F%E8%8C%B6%E9%87%9C%29コトバンクより2023年4月5日閲覧 
  4. ^ a b c d e f g ウニハンドブック 2019, p. 111.
  5. ^ ブンブクウニ」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%AF%E3%82%A6%E3%83%8Bコトバンクより2023年4月5日閲覧 
  6. ^ ウニハンドブック 2019, p. 108.
  7. ^ a b c ブンブクチャガマ」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%9Eコトバンクより2023年4月5日閲覧 
  8. ^ ブンブクチャガマ」『百科事典マイペディア』平凡社https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%AC%E3%83%9Eコトバンクより2023年4月5日閲覧 
  9. ^ 丹後の海の生き物(ブンブクチャガマ)”. 京都府. 2023年4月5日閲覧。

参考文献

  • 田中颯; 大作晃一; 幸塚久典『ウニ ハンドブック』文一総合出版、2019年10月29日。 ISBN 978-4-8299-8165-8 


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