ファンデルワールス引力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/15 21:12 UTC 版)
「デリャーギン・ランダウ・フェルウェー・オーバービーク理論」の記事における「ファンデルワールス引力」の解説
詳細は「ファンデルワールス力」を参照 ファンデルワールス力は実際には双極子-双極子力、双極子誘起双極子力及び分散力の総称であり、中でも分散力は常に存在するため最も重要な部分である。2つの原子または小さな分子の間の対ポテンシャルが単に引力であり、w = -C/rn(Cは分子の性質により決まる相互作用エネルギーの定数であり、ファンデルワールス引力の場合 n = 6 である)の形であると仮定する。加算性の別の仮定では、分子と同様の分子からなる平面状の表面との間の正味の相互作用エネルギーは分子と表面体内のすべての分子との間の相互作用エネルギーの合計となる。したがって表面から距離D離れたところにある分子の正味の相互作用エネルギーは w ( D ) = − 2 π C ρ 1 ∫ z = D z = ∞ d z ∫ x = 0 x = ∞ x d x ( z 2 + x 2 ) 3 = 2 π C ρ 1 4 ∫ D ∞ d z z 4 = − π C ρ 1 6 D 3 {\displaystyle w(D)=-2\pi \,C\rho _{1}\,\int _{z=D}^{z=\infty \,}dz\int _{x=0}^{x=\infty \,}{\frac {xdx}{(z^{2}+x^{2})^{3}}}={\frac {2\pi C\rho _{1}}{4}}\int _{D}^{\infty }{\frac {dz}{z^{4}}}=-{\frac {\pi C\rho _{1}}{6D^{3}}}} となる。ここで w(r) は分子と表面との間の相互作用エネルギー ρ 1 {\displaystyle \rho _{1}} は表面の数密度 z は分子を通り表面に対して垂直な軸である。分子がある点ではz = Dであり、表面ではz = 0である。 x はz軸に対して垂直な軸であり、交点ではx = 0である。 次に、半径Rの大きな球と平面との相互作用エネルギーは W ( D ) = − 2 π C ρ 1 ρ 2 12 ∫ z = 0 z = 2 R ( 2 R − z ) z d z ( D + z ) 3 ≈ − π 2 C ρ 1 ρ 2 R 6 D {\displaystyle W(D)=-{\frac {2\pi C\rho _{1}\rho _{2}}{12}}\int _{z=0}^{z=2R}{\frac {(2R-z)zdz}{(D+z)^{3}}}\approx -{\frac {\pi ^{2}C\rho _{1}\rho _{2}R}{6D}}} となる。ここで W(D) は球と表面との間の相互作用エネルギー ρ 2 {\displaystyle \rho _{2}} は球の数密度 都合のいいように、ハマカー定数Aを A = π 2 C ρ 1 ρ 2 {\displaystyle A=\pi ^{2}C\rho _{1}\rho _{2}} のように与えると、等式は W ( D ) = − A R 6 D {\displaystyle W(D)=-{\frac {AR}{6D}}} となる。同様の手法とデリャーギン近似により、異なる形状の粒子の間のファンデルワールス相互作用エネルギーが計算できる。例えば 2つの球: W ( D ) = − A 6 D R 1 R 2 ( R 1 + R 2 ) {\displaystyle W(D)=-{\frac {A}{6D}}{\frac {R_{1}R_{2}}{(R_{1}+R_{2})}}} 球表面: W ( D ) = − A R 6 D {\displaystyle W(D)=-{\frac {AR}{6D}}} 2つの表面: W ( D ) = − A 12 π D 2 {\displaystyle W(D)=-{\frac {A}{12\pi D^{2}}}} (単位面積当たり)
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