ファンデルモンド以外の解法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/04 07:53 UTC 版)
「多項式補間」の記事における「ファンデルモンド以外の解法」の解説
ここで構築しようとしているのは、n次の多項式空間であるベクトル空間 Π n {\displaystyle \Pi _{n}} にある唯一の補間多項式である。 Π n {\displaystyle \Pi _{n}} の単項式基底(英語版)を用いると、ファンデルモンド行列を解いて補間多項式の係数群 a k {\displaystyle a_{k}} を構築しなければならない。これは(コンピュータのクロック数で数えると)非常にコストがかかる操作である。 Π n {\displaystyle \Pi _{n}} の別の基底を選択すると係数の計算を単純化できるが、補間多項式を単項式基底で表現するために追加の計算が必要になる。 1つの手法として、補間多項式をニュートン補間形式で書き、差分商の手法で係数を構築する(これをネヴィル法(英語版)という)。そのコストは O ( n 2 ) {\displaystyle (n^{2})} で、一方ガウスの消去法のコストは O ( n 3 ) {\displaystyle (n^{3})} である。さらに、点が追加されたときそれまでの計算結果に若干加える形でよいという利点がある(他の手法では、全部の計算をやり直す必要がある)。 別の手法として、ラグランジュ補間形式の補間多項式を使う方法がある。得られる方程式から上の定義に指定されている条件に当てはまる補間多項式を即座に示すことができる。 ベルンシュテイン多項式(Bernstein polynomials)はセルゲイ・ベルンシュテインがワイエルシュトラスの近似定理の構築的証明に使ったが、現在ではコンピュータグラフィックスでよく使われるベジェ曲線の元になっている。(注:ベルンシュテイン多項式は、端点以外では分点上で関数値は一致しないので、「多項式補間」ではないが、次数を上げるとともに元の関数に区間内で一様に収束する多項式の列を与える近似法である。)
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