ビクトリノックスとウェンガーの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/18 00:07 UTC 版)
「ビクトリノックス」の記事における「ビクトリノックスとウェンガーの違い」の解説
基本的な機能やデザインは似通っているが、いくつかの違いがある。2014年以降は両者のバランスを考慮した製品となっている。 ハンドルの長さ ミドルサイズの製品のハンドルの長さがビクトリノックス91mmに対し、ウェンガーは85mmとやや短い。ミニマムモデルはビクトリノックスが58mm、ウェンガーが61mmである。 スイスクロスのデザイン ビクトリノックスが盾のような図形の中に十字マークを入れているのに対し、ウェンガーのマークはやや丸みをおびた正方形である。 缶切の方式 ビクトリノックスのナイフに装備された缶切は、欧米で主流の押しながら切るタイプだが、ウェンガーの缶切は、日本で主流の引きながら切る方式である。ただしスイス陸軍に納入しているソルジャーナイフはどちらも押し切り式となっている。 ハサミのスプリング 折り畳みナイフに収められたハサミは、指を放すと自動的に開くようにスプリングが装備されているが、このスプリングの形が違う。 ビクトリノックスのハサミのスプリングは、薄い板の形のものを採用しており、一方ウェンガーのスプリングは、耐久性の高いソリッド・レバーを採用している。(しかし、ビクトリノックス製品でもスイスツールスピリットのみソリッド・レバー方式)※2014年以降に発売されたビクトリノックス製マルチツール「ネイルクリップ」や「エボウッド81」などには、この機構が採用されている。 ハサミの刃 ビクトリノックスクラシックなどに装備されているハサミの刃は一般的なハサミと同じ片刃を合わせたものだが、ウェンガーのハサミの刃は片刃が波型になっており、ビクトリノックスに比べて厚い紙など、硬めの物も切れる。製品の大きさを比較しても僅かだがウェンガーの方が大きめである。)※2014年以降に発売されたビクトリノックス製マルチツール「ネイルクリップ」や「エボウッド81」などには、この刃構が採用されている。 ソルジャーナイフのキーリング 前述のように、両ブランドとも半数ずつスイス陸軍にナイフを納入している。このナイフにプリントされたスイスクロスのデザインはどちらとも違い、縦長の楕円の上半分を切って平たくしたような形となっている。このソルジャーナイフについているキーリングが両者で違う。 ビクトリノックスのソルジャーナイフは二種類あり、スイス陸軍に納入しているそのままのモデル。(旧ソルジャーナイフ。1961年~2007年まで納入)と、一般向けのモデルがある。陸軍モデルにはキーリングがついておらず、ハンドルのマークも前述のスイス陸軍のものだが、一般モデルにはスプリングタイプの小さなキーリングがついており(ソルジャーCVAL)、ハンドルのマークはビクトリノックスのものである。 ウェンガーの市販ソルジャーナイフは、スイス陸軍仕様のモデル一種類だけである。こちらには、ビクトリノックスのものとは違い、大きなDリングがハンドルを貫く形で付いている。 左利き用モデルの存在 基本的に折り畳みナイフは右利きを前提に作られているが、ウェンガーの製品には数は少ないながら左利き用に使いやすくしたモデル「レフトハンダーズ」シリーズが存在し、左手を挙げ右手を下げた人の線画マークが入っている。
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