パルプ・ヒーロー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/22 16:53 UTC 版)
「フィリップ・ホセ・ファーマー」の記事における「パルプ・ヒーロー」の解説
ファーマー作品には既存の小説や歴史上の人物を登場させるものが多い。The Wind Whales of Ishmael (1971) はハーマン・メルヴィルの『白鯨』の世界の遠い未来を描いた続編となっている。The Other Log of Phileas Fogg (1973) は、ジュール・ヴェルヌの『八十日間世界一周』で描かれていない期間を埋めた作品である。A Barnstormer in Oz (1982) は、ドロシーの息子が成長してパイロットとなり、飛行中に偶然オズの魔法使いの世界に迷い込む話である。 ファーマーはターザンやドック・サヴェジといったパルプ・マガジンのヒーローを作中に登場させたり、パスティーシュとして書いたりしている。「シャーロック・ホームズ アフリカの大冒険」では、ターザンとシャーロック・ホームズが手を組む。ターザンに似た Lord Grandrith とドック・サヴェジに似た Doc Caliban が活躍するシリーズもある。ファーマーはこの2人について伝記形式で Tarzan Alive (1972) と Doc Savage: His Apocalyptic Life (1973) を書いている。これらは元々彼らや他の小説の登場人物が実在の人物で、オリジナルの記録者がそれを小説化したという設定を採用しており、様々な架空の人物がある一族の系統の属しているとして "Wold Newton family" と呼ばれる設定が生まれた。さらにファーマーは公認のドック・サヴェジものの小説 Escape from Loki (1991) とエドガー・ライス・バローズの遺族から公認を取り付けたターザンの正式な続編 The Dark Heart of Time (1999) も書いている。Time's Last Gift (1972) ではターザンとタイムトラベルを組合せている。Lord Tyger (1970) は冷酷な億万長者が本物のターザンを作ろうと考え、自分の息子を誘拐させ、さらに息子にターザンと同じ試練を与えるという話である。 Hadon of Ancient Opar (1974) と Flight to Opar (1976) では、ターザンもので重要な役割を果たす秘境オパルがかつて栄えていた時代を描いている。
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