パラレルターン小回り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/02 08:04 UTC 版)
「パラレルターン」の記事における「パラレルターン小回り」の解説
早いリズムで外スキーから次の外スキーまで踏み換えながら滑る技術で、パラレルターンの小回り的といえるターン。以前はウェーデルンと呼ばれていて、主に上級者のターン技術である。 後述のテールを振るウェーデルンを取得する課程においてプルークボーゲンで早いリズムでターンをおこなうプルークウェーデルンもある。 1980年代に入り、海外のスキー板の滑走性能が飛躍的に進歩して、従来のひねり運動にあまり頼らずサイドカーブによるカービングターンで弧を描くウェーデルンが使われ始めていたが、従来のスキッディング(ずらし)操作の性能が優れていたスキー板も健在だったため、両方の技術が同時に存在していた。 1990年代に入り国内外のトップスキーレーサーが使っていたカービングターンが実現可能なカービングスキーが普及し、カービングターンが認知されるようになった。つまりカービングスキーができる前の1980年代から従来のスキー板によってカービングターンは実現されていたが、広く認知されたのはカービングスキーが一般的となり一般上級者でも実現可能となった1990年代後半からで、SAJでも90年代後半に入り、ウェーデルンを教程から削除し、使用しなくなった。これはウェーデルンという言葉の意味がもともとドイツ語で「犬が尻尾を振る」という意味であるためで、この時期に登場したカービングスキーによるショートリズムでも丸いターン弧を刻むことができ、ずらしてターンを刻むという意味に合わなくなったためである。よって、従来のロングターンの呼び方がパラレルターンとなっていたのを現在はパラレルターン大回りと、ショートターンの呼び方がウェーデルンとなっていたのを現在はパラレルターン小回りと呼ぶようになった。しかし日本プロスキー教師協会(SIA)では独自の教程を設けており、現在でもウェーデルンの呼称を使用している。 パラレルターン小回りでは捻り(と反動)を使った小回りと弧を描く小回りの2つが使えると、より実践的であらゆる斜面に対応できる。
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