パラフィン系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 07:08 UTC 版)
鉱油の潤滑油基油の大半はパラフィン系である。非常に種類が多い。炭素数はC15 - C50、分子量は200 - 700 mol/g、常圧換算沸点は250 - 600 ℃と範囲は広い。その種類はセイボルトユニバーサル粘度(SUS粘度)(Saybolt Universal Second)で区別されている。SUS/100Fの粘度で60 - 700程度の留分はニュートラル油(Neutrals)、減圧蒸留残油を脱歴精製したものはブライトストック(Bright Stocks)と呼ばれる。 粘度指数と引火点はナフテン系(粘度指数0 - 70、引火点VG68で約230)と比べて高い(粘度指数90 - 110、引火点VG68で約192)。エンジンオイルに用いられる。 原料は、パラフィン系炭化水素を多く含む原油であり、主に中東(西アジア)から産出される。この原油を常圧蒸留した残油から製造される。通常のパラフィン系潤滑油の製造工程は溶剤精製法と水素化分解法の二つがある。これとは別に、高精製潤滑油や高粘度指数潤滑油、低流動点潤滑油などの高性能な潤滑油を製造するための特殊な精製工程がある。
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