バーニア抵抗器による解決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 05:51 UTC 版)
「バーニア制御」の記事における「バーニア抵抗器による解決」の解説
図1-3 - バーニア抵抗制御の概念図。副抵抗器を用いて、抵抗値のきざみ幅を小さくする。 図1-4 - バーニア抵抗制御における速度と電流値。通常の抵抗制御に比べ、電流の変動幅が小さい。 段階制御の影響を抑えるには、切り替える段数を多くして抵抗値のきざみを小さくすることが有効である。ここで、主たる抵抗器(主抵抗器)のほかに副抵抗器(バーニア抵抗器)を設け、この両者を組み合わせて多数の段階を得るのがバーニア抵抗制御である。通常の抵抗制御に比べ段数が多いことから超多段抵抗制御とも呼ぶ。 図1-3・図1-4にバーニア抵抗制御の概念図を示す。主抵抗器を切り替えるとき、その差に相当する抵抗値を細分したものを副抵抗器として用意し、抵抗値の微調整を行うものである。図では4個の副抵抗器を用意し、主抵抗器の切り替えによる抵抗値の変化を5分の1に抑えている。これによって、トルクの変動を小さく抑え、粘着力ぎりぎりの引張力を駆動軸に与えることができる。 バーニア抵抗制御は抵抗制御方式の性能向上策として、重量の大きい貨物列車を牽引する電気機関車や、加速性能の高い電車に用いられた。以下に日本の事例を示す。 電気機関車 - 日本国有鉄道(国鉄)ED60形・ED61形・ED62形・EF30形・EF60形・EF62形・EF63形・EF64形・EF65形・EF66形・EF81形・西武鉄道E851形 電車 - 東武鉄道8000系・小田急電鉄2400形・営団3000系・南海電気鉄道6000系・近畿日本鉄道900系・国鉄103系(地下鉄対応型) 日本ではじめてバーニア抵抗制御を採用した国鉄ED60形電気機関車 東武8000系電車
※この「バーニア抵抗器による解決」の解説は、「バーニア制御」の解説の一部です。
「バーニア抵抗器による解決」を含む「バーニア制御」の記事については、「バーニア制御」の概要を参照ください。
- バーニア抵抗器による解決のページへのリンク