バラモン・施眼とは? わかりやすく解説

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バラモン・施眼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 05:13 UTC 版)

シビ王」の記事における「バラモン・施眼」の解説

昔、シビという高徳の王がいた。彼は毎日のように多く布施をしたが、そのうち常識的な布施では満足できなくなり、ついに自分自身布施として人に与えたい考えたサッカ帝釈天)は王の意向を知ると盲目の老バラモン変身し、「あなたは二つの眼を持っているから一つを私にください。」と願い出た。王は心から喜んで二つ与えと言い、シーヴァカという名医呼んで、眼を取り出すよう命じた。都中から人が集まり思いとどまらせようとしたが王の決心は変わらなかった。シーヴァカは「眼を与えるというのは大変なことです。よくお考えください」と諌めた。王は言った。「余はすでによく考えたのだ。ぐずぐずするな。もう話すことはない。」シーヴァカがを王の右眼に塗ると、王の眼はまわりきりきりと痛んだ。シーヴァカは言った。「よくお考えください。今なら元通りできます。」王は言った。「ぐずぐずするな。」シーヴァカが再びを塗ると、王の眼は眼窩から外れ、より強い痛み走った。シーヴァカは言った。「よくお考えください。今なら元通りできます。」王は言った。「ぐずぐずするな。」シーヴァカは三度目を塗ると、王の眼は眼窩から飛び出し、筋によってかろうじてぶら下がっている状態になった。シーヴァカは言った。「よくお考えください。今なら元通りできます。」王は言った。「ぐずぐずするな。」王の眼から血が流れ出て、王の衣服血まみれになった。王は激痛をこらえ「ぐずぐずするな。」と言った。シーヴァカは小刀で筋を切り取り、眼を取っての手置いた。王は苦痛をこらえてバラモン呼び、「一切を知る智慧の眼は、肉眼百倍千倍も好ましい。」と言いながら、その眼をバラモン与えたバラモンはその眼を自分眼窩嵌め込んだ同じようにして、左眼バラモン与えると、バラモン天上界帰って行った間もなく王の傷は治癒し苦痛もやんだ。「眼の見えないものにとって王国が何になろう。王国大臣たちにまかせて出家しよう。」と考え御苑行き蓮池のほとりで結跏趺坐して自らの行った布施について瞑想していた。するとサッカがやってきて、王の見事な布施果報として、彼の両眼生じさせた。しかもその眼は「真実完成の眼」という超人的な能力備えたであった。王に両眼生じると大勢人々集まってきた。サッカ人々の前で王を称賛し天上界去って行った。王は国中人々に、布施優れた功徳説いて聞かせた。それ以後多く人々布施を行うようになり、死後こぞって天上界行ったので、天上界人口過密になった。(『ジャータカ』No.499、『ジャータカマーラー』 2章

※この「バラモン・施眼」の解説は、「シビ王」の解説の一部です。
「バラモン・施眼」を含む「シビ王」の記事については、「シビ王」の概要を参照ください。

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