バラモン教の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 07:48 UTC 版)
最初期の神々への讃歌集『リグ・ヴェーダ』においては、全1200編の讃歌の中でインドラに捧げる讃歌が約4分の1と最も多く、配下に暴風神マルト神群を従えて敵を倒し、アーリア人を保護する理想的な戦士として描かれており、神々の王の位置づけを与えられていた。髪や髭を含めて全身が茶褐色だとされ、神酒ソーマを好み、強大な力を発揮する武器ヴァジュラを持つとされた。 『リグ・ヴェーダ』によれば、インドラの父母は不明で、千日の間、あるいは千ヶ月または数年の間、母親の胎内に宿っていた。生まれるとすぐに、他の神々からの嫉妬を恐れた母に捨てられた。神々には見放され、更に父から敵意を向けられていた。なお、この父をトヴァシュトリだとする説がある。 インドラはトヴァシュトリ神の元で育てられたとも、父を殺したとも言われている。インドラはトヴァシュトリの家にあった、百頭の牝牛に匹敵する価値の分のソーマを飲んでしまい、トヴァシュトリの怒りを買ってしまう(そして父を殺してしまう)。その後一人旅に出て、ヴィシュヌからの友情を得るまで世界を放浪した。インドラがヴリトラ退治に挑んだのは父殺しの後の孤独だった時で、友人となったヴィシュヌがインドラを支援した。
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