バックドアの存在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:33 UTC 版)
2015年までに発行されたB-CASカードの過半数に、カードに書き込まれた情報が平文で読み書きできるバックドアが存在する[要ページ番号](この事案から、カード裏のT記号が東芝のTであり、他の記号は製造メーカーの頭文字と推定される)。最初に明らかにされた東芝製B-CASカードは東芝製品にしか付属しないため、流通数は全体からすると少ない。なお、B-CASカードからバックドアへのアクセスプログラムは早期に削除された。 しかし、残る他社カードや設計の異なるカードでもバックドアプログラムをB-CASカードに再プログラム出来る事が判明。2012年、バックドアを持つB-CASカードのセキュリティが突破される。この時、B-CASカードには「お試し視聴期間」として受信開始から一週間だけ全ての有料チャネルが視聴できる機能があった。すなわち本来暗号化されたEMMメッセージで書き込まれる筈のワークキーがあらかじめカードに平文で書き込んであり、バックドア経由で全ての鍵が取り出され、また契約者情報を任意に変更できる状態にあった(地上波専用カードは衛星放送の契約者情報がデジタル放送開始以前の日付に設定してあるだけで、B-CASカードのほぼ大多数を占める青カードが問題となる)。これが後述の不正視聴問題とDRMとしての実効性の破綻に繋がった。この影響により、2020年現在もB-CAS社の公式トップページは不正視聴に対する警告の文言で埋め尽くされた物々しい状態になっている。
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