バイリンガリズムとダイグロシア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 10:14 UTC 版)
「ダイグロシア」の記事における「バイリンガリズムとダイグロシア」の解説
バイリンガリズムとダイグロシアは2つの言葉を話すという点では共通であるが、バイリンガルは個人レベルであり、ダイグロシアは社会レベルであるという点で異なる。具体的には、バイリンガルは話者の個人的二言語併用状態を指すのに対し、ダイグロシアはある特定の社会に着目し、二言語変種併用社会を指す用語である。また、同一言語において高位の変種と低位の変種があると いうこともその差である。 ジョシュア・フィッシュマンはファーガソンのダイグロシアの概念を拡張し、一つの社会で二つの言語が使い分けされる状況を論じた。二つの言語からなるダイグロシアの社会は二言語使用者を多く抱える場合もあるが、その反対に単一言語使用者の集団が複数存在する場合もある。後者のようなダイグロシアの典型として、支配者層の言語と被支配者層の言語が使い分けられている植民地が挙げられる。例えば南米のパラグアイでは、旧宗主国の言語であるスペイン語と原住民の言葉であるグアラニー語が社会状況によって使い分けられている。
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