バイリンガル・バイカルチュラルろう教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/26 19:30 UTC 版)
「バイリンガルろう教育」の記事における「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育」の解説
龍の子学園や明晴学園は「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育」を標榜している。これは手話と書記言語という二つの言語に加え、聴者の文化とろう文化という二つの文化を修得させるという意味である。この考え方は「重度聴覚障害児は手話を通じてろう文化を習得するが、それだけでは聴者が圧倒的に占めるこの世界ではうまく生きていけないことので、2次的な文化として、聴文化を習得させることによって、重度聴覚障害児はろう社会でも聴社会でも円滑なコミュニケーションを取ることができるようになる」というものである。 このような考え方は、少数民族の概念を流用して権利獲得運動を展開したアメリカ合衆国で主に発達したものであるが、アメリカのろう運動の強い影響を受けたグループによって日本国内にも持ち込まれ、一定の支持者を獲得している。なお、スウェーデンなど北欧のバイリンガルろう教育をバイリンガル・バイカルチュラルろう教育とする文献も一部に見られるが、西垣正展はスウェーデンのろう教育者へのインタビューをもとに、スウェーデンのろう教育はバイリンガル・バイカルチュラルではなくバイリンガル・モノカルチュラルであると指摘している。
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